研究課題/領域番号 |
09470339
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山中 英寿 群馬大学, 医学部, 教授 (70110393)
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研究分担者 |
深堀 能立 群馬大学, 医学部, 助手 (90199167)
湯浅 久子 群馬大学, 医学部, 助手 (50240148)
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キーワード | 前立腺肥大症 / エストロゲン レセプター / 間質 / 上皮 / 精嚢 / 基底細胞 |
研究概要 |
われわれは性ホルモン-各種増殖因子系がepithelial stromal interactionを介して肥大腺腫増殖に関与しているとのhypothesisのもとに研究を進めているが、当該年度に得られた研究実績は以下のごとくである。 1)前立腺肥大腺腫上皮細胞のHB-EGFmRNA発現へ性ホルモンが与える影響:64歳前立腺肥大症患者の手術材料より肥大結節を採取し、explant techniqueで上皮細胞の初代培養をおこなった。これを継代し、無血清培養を行った。dihydrotestosterone,estradiol-17βを添加しHB-EGFmRNA発現をreal-time quantitative PCR法で検討した。DHT、E2添加量(0〜10^<-7>M)増加とともに、HB-EGFmRNAは減少した。HB-EGFは間質増殖作用があるといわれており、興味深い結果である(日本泌尿器科学会総会、1998年4月)。 2)エストロジェン誘導間質増殖モデル(ラット精嚢)によるエストリジェン受容体(ER)-TGF-β系発現の検討:未熟去勢ラットにエストロジェンを投与すると副性器に顕著な間質増殖がおこる。当該年度には、この実験モデルにおいて、エストロジェン投与時に腺上皮の基底細胞化とERα蛋白、TGF-β蛋白の発現が強くおこることを免疫組織化学的手法をもちいて明らかにした。この結果は、性ホルモン-各種増殖因子系のなかで基底細胞が重要な役割を担っていることを示唆している。
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