研究課題/領域番号 |
09470342
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
武田 正之 新潟大学, 医学部, 助教授 (80197318)
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研究分担者 |
波多野 彰彦 新潟大学, 医学部, 助手 (00242404)
筒井 寿基 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (20283012)
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キーワード | ラット / 陰茎海綿体 / 一酸化炭素 / 一酸化窒素 / 免疫組織化学 / RT / PCR |
研究概要 |
【目的】一酸化窒素(NO)はguanylateを介してcyclasecAMPを増加させることにより、平滑筋を弛緩させ、尿路性器平滑筋においては、重要な抑制性神経伝達物質と考えられている。同様の物質としては一酸化炭素(CO)があるが、その尿路性器平滑筋に対する作用については不明である。また、一酸化炭素(CO)合成酵素であるheme oxygenaseには誘導型であるheme oxygenase1と構成型であるheme oxygenase2とがあるが、その局在についても不明である。本研究では尿路性器における一酸化炭素(CO)合成酵素であるheme oxygenaseの局在について検討し、NO合成酵素との比較検討を行った。 【対象】雄性ラットをペントバルビタール麻酔下に屠殺し、陰茎を摘出した。 【方法】免疫組織化学的検討:ラット陰茎をOCT compoundで包埋し、液体窒素で凍結した。これをクリオスタットで薄切し、アセトンまたはパラフォルムアルデヒドで固定した。免疫組織化学はabidin vioyin conjugate法で行い、heme oxygenase1、heme oxygenase1に対するpolyclonal抗体と、neuronalNOSに対する抗体はmonoclonal抗体を用いた。この他に、NADPH diaphorase染色を行った。分子生物学的検討:ラット陰茎海綿体からtotalRNAを抽出し、RT/PCRを行った。 【結果】ラット陰茎では、NOS、HO-2ともに陽性に染色される神経様構造を認めたが、HO-1は染色されなかった。RT/PCRではHO-2のmRNAの発現を認めた。 【考察】ラット陰茎海綿体の弛緩すなわち勃起現象において、一酸化炭素は一酸化窒素と同様に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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