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1997 年度 実績報告書

VHL癌抑制遺伝子による腎癌の増殖抑制の細胞死誘導機構の解析と新規癌治療の応用

研究課題

研究課題/領域番号 09470348
研究機関高知医科大学

研究代表者

執印 太郎  高知医科大学, 医学部, 教授 (80179019)

研究分担者 大野 茂男  横浜市立大学, 医学部, 教授 (10142027)
降幡 睦夫  高知医科大学, 医学部, 助手 (10209158)
井上 啓史  高知医科大学, 医学部, 助手 (00294827)
キーワードvon Hippel-Lindau病 / VHL遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / actin fiber / protein kinase C
研究概要

今回の研究の目的は、親株の腎癌細胞とVHL遺伝子を導入したヒト腎癌細胞との間で、細胞生物学的方法と分子生物学的な方法を比較検討して、腫瘍の増殖と浸潤に直接関わる蛋白群を同定する事である。癌抑制遺伝子であるVHL遺伝子を直接、癌細胞に導入すれば、これにより抑制を受けている蛋白群が明らかとなり、多くの腎細胞癌の悪性度、進展度を直接規定する因子が確実に同定できる。これにより腎癌のさらに体系的な蛋白質レベルでの診断法が確立すると考えられる。
現在、腎細胞癌株に対してVHL遺伝子を遺伝子導入し定常的にVHL遺伝子を高発現している細胞株群を樹立した。それらの細胞株を比較してVHL遺伝子を導入した細胞株で細胞形態が正常化していることを観察している。その現象は細胞骨格蛋白であるアクチンファイバーが増加しその配列が正常化している為と考えられた。これはVHL遺伝子の導入実験では非常にユニークな発見であり、現在、その事象の起こる過程、それに関わる蛋白群の変化を観察中であり、VHL遺伝子蛋白を一定の条件で誘導できる細胞株を樹立しその機序をタイムコースを取りながら検討中である。
また、protein kinase Cの分子腫であり細胞の分化や増殖に重要な役割を果たしているPKC lambda,delta,zeta等とVHL蛋白が結合しその癌化の抑制的な機能を発揮している可能性についても幾つかの状況証拠を得ている。さらにその機序、結果として起こる事象の詳細な部分についても検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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