研究分担者 |
西川 鑑 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70295351)
小泉 基生 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50244348)
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90145566)
寒河江 悟 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00187056)
伊東 英樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60136918)
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研究概要 |
1), 子宮内膜癌のテロメラーゼ活性について,浸潤能・転移能が高いと考えられる低分化型でより活性が高いか検討した。その結果活性には明らかな差がなく,早期の癌よりテロメラーゼ活性が認められた。 2), 婦人科癌はホルモンが浸潤・増殖能に関与しうると考えられることから,子宮内膜癌細胞株にエストローゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PR)遺伝子を組み込んだ細胞の浸潤能への影響について検討した。その結果ERをトランスフェクトした細胞株はコントロール群より有意に浸潤能が増加した。一方PRをトランスフェクトした細胞株では浸潤能が低下した。 3), 卵巣癌細胞株の浸潤・転移に関係する遺伝子発現の解析では、運動能と基底膜を分解して浸潤する能力とは一致しないこと、浸潤能には活性型のMMPが関与していることが判明した。これらの高浸潤能を示した細胞はそれらが産生するMMP-1およびMMP-2を癌細胞自身が活性化する機構を有していることが明らかになった。 4)、 子宮頚部の扁平上皮癌と腺癌の細胞株における細胞運動能の差異について金コロイド法とmigration assayにより検討したが両者には有意の差は認められなかった。 5)、 癌細胞の転移との関連が報告されているMRP-1の発現を免疫組織学的に検討した。子宮頚癌48例中4例が陽性であり、この4例のうち3例は再発症例で、陰性例の再発率より高率であった。
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