研究課題/領域番号 |
09470363
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
工藤 隆一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70045409)
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研究分担者 |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90145566)
寒河江 悟 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (00187056)
伊東 英樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60136918)
西川 鑑 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70295351)
小泉 基生 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50244348)
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キーワード | 婦人科癌 / 組織型 / 浸潤能 / 運動能 / 転移能 / MMP |
研究概要 |
1,子宮内膜癌において細胞間結合に関係するAdher ens junction関連蛋白の発現と癌の浸潤転移に関して免疫組織化学的に検討した。E-cadherinとalpha-cateninに関してはその発現と癌の浸潤、転移とは逆の相関を示した。beta-cateninの細胞内局在、発現そして遺伝子の点突然変異と癌の進行、浸潤に関しては明らかな相関はなかったが、発癌過程に大きな影響を及ぼしていることが示唆された。 2、子宮体部未分化癌細胞株UUC-1より高運動能を有する細胞亜株UUC-Sを樹立した。低運動能UUC-1と高運動能UUC-Sではmigration assayおよび金コロイド法で運動能に明瞭な差が認められた。両細胞株でのintegrin β1の発現と局在の差を抗integrin β1抗体による蛍光抗体法を行い、レーザー顕微鏡で検討した。integrin β1はUUC-Sでは細胞間に強く局在していた。培養液中に抗integrin β1抗体を加えると運動能が低下した。また運動能の差異はpreintegrinからintegrin β1への変換の増加と関係すると推測された。 3、卵巣癌細胞の浸潤能にはMMP-1,MT1-MMPが重要であることが示された。これらの特異的阻害剤であるMM1-166を用いた卵巣癌細胞の浸潤抑制効果をinvasion assayで検討した。卵巣癌細胞HTBOAにMM1-166をそれぞれ50μg/ml,100μg/mlの濃度で添加した場合100μg/mlの濃度で浸潤抑制効果が認められた。また、MMP-2,MT1-MMPを発現し高浸潤子宮頚部腺癌細胞株であるCAC-1においては50μg/mlの濃度で浸潤抑制効果が認められた。
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