研究分担者 |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90145566)
寒河江 悟 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (00187056)
伊東 英樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60136918)
西川 鑑 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70295351)
小泉 基生 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50244348)
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研究概要 |
1,子宮内膜癌では、浸潤や増殖に性ステロイドや性ステロイドレセプターが影響していることが考えられる。本研究では子宮内膜癌や内膜増殖症において、性ステロイドレセプターの働きをサポートしていると考えられている熱ショック蛋白HSP27,HSP70の発現について免疫組織化学、ウエスタンブロット法にて検討した。その結果内膜増殖症で過剰発現し、内膜癌では発現が低下する事を明らかにした。 2,卵巣癌細胞の浸潤能に寄与している分子を同定するために、各種マトリックス分解酵素と浸潤転移に関係のある転写因子の発現を解析した。その結果MMP-2とMT1-MMPが発現し活性型MMP-2が卵巣癌の浸潤に重要であること、また他の細胞株ではMMP-1とuPAの両者が発現し活性型MMP-1が分泌され浸潤に関与していることがわかった。 3,子宮体癌の浸潤・転移と癌細胞の運動能に関する研究ではまず高運動能を有する細胞株を樹立した。これらを用い細胞骨格のサイトケラチン19の発現の差異についての検討で、運動能への関与が示唆された。integrinβ1に関する検討ではintegrinβ1は高運動能細胞株で細胞間に強く発現し運動能との関与を示し、更に運動能にはpreintegrinからintegrinβへの糖鎖付加が関与していると考えられた。 4,細胞運動能に関係するCD9の子宮頚部癌における発現を免疫組織学的に検討した。その結果CD9が細胞質と細胞膜に発現しているものでは発現していないものに比較して有意にリンパ節転移が高率に認められた。
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