研究概要 |
1.ヒト歯髄微小循環系における白血球接着因子の発現 健常歯髄と炎症歯髄の両者についてMHC classII,ELAM-1,ICAM-1,ICAM-3,PECAM-1,ならびにVCAM-1のそれぞれに対する特異的抗体によって免疫染色を行い,これまで報告のなかった歯髄血管およびリンパ管で発現される接着因子の種類を炎症時と健常時の両者で明らかにした. 1)健常歯髄血管ではMHC classII,ELAM-1およびICAM-1が弱く発現され、またVCAM-1およびICAM-3は発現されない. 2)炎症歯髄血管ではMHC classII,ELAM-1,ICAM-1,ICAM-3およびVCAM-1が強く発現される. 3)健常ならびに炎症歯髄血管の両者でPECAM-1が強く発現される. 4)健常ならびに炎症歯髄リンパ管の両者でICAM-1を弱く,またPECAM-1が強く発現される. 2.口腔常在微生物による接着因子の発現 正常歯肉線維芽細胞Gln-1が口腔常存微生物である Myooplasm sallvarlumおよびMycoplasmatementansによってIL-6,IL-8ならびにMCP-1産生を行うことをRT-PCRおよびELISAで,ICAM-1のmRNAの転写促進とICAM-1の細胞膜での発現の見られることをRT-PCRおよび免疫染色で,さらにVCAM-1のmRNAの発現が増強されることをRT-PCRで明らかにした.
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