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1997 年度 実績報告書

顎顔面の自律機能と運動機能に関与する延随外側網様体の電気生理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 09470402
研究機関大阪大学

研究代表者

松尾 龍二  大阪大学, 歯学部, 助教授 (30157268)

研究分担者 増田 裕次  大阪大学, 歯学部, 助手 (20190366)
井上 富雄  大阪大学, 歯学部, 講師 (70184760)
キーワードラット / 網様体 / 上唾液核 / 唾液分泌 / パッチクランプ法 / 血流 / 顎運動 / 味覚
研究概要

研究の目的: 延髄の外側網様体には顎口腔の自律機能や運動機能に関与する神経細胞集団があり、外側網様体は自律機能と運動機能を相互に円滑に遂行させるための統合的役割を演じていると考えられる。そこで本研究計画では、新鮮脳薄切標本を用いて電気生理学的に外側網様体の性質を分析する。とくに、顎舌運動、唾液分泌、舌の血流変化に関与する神経を標識し、標識した細胞の電気生理学的膜特性、神経相互間の連絡様式、伝達物質の検索を行う。同時に、顎運動、舌運動、唾液分泌、血流変化の相互関連を行動学的に分析する。すなわち、慢性的に唾液分泌量、口顎の筋活動、血流量を測定し、顎舌運動に対して自律系の活動がどの様なタイミングで活動するかを分析する。
研究成果: 1)生後4-5日目のラットの舌または鼓索神経にロ-ダミンを注入し上唾液核細胞を標識し、新鮮脳薄切標本上で、標識した細胞の活動をホールセルパッチクランプ法で解析した。その結果、顎下腺舌下腺に分布する唾液核細胞には約30Hzの低頻度で発火するものと約70Hzの高頻度で発火するものとが存在したが、舌の血管を支配する唾液核細胞は約70Hzの高頻度で発火するものだけであった。このことから、血管を支配する神経は発火頻度が高く、唾液分泌に関与する神経は低頻度で発火することが推測された。2)測定箱内で摂食摂水するように訓練したラットを用いて、味刺激時の唾液分泌量と口顎の筋電図活動を記録した。その結果、例えば苦味刺激を与えると、顎舌の運動と唾液分泌の間には相関関係があるものの、結合湾傍核の腹側部網様体を破壊すると唾液分泌は著しく減少し顎運動は残存した。このことから、顎運動と唾液分泌は網様体で統合されていると推測された。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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