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1997 年度 実績報告書

味細胞-味神経の選択的シナプス形成と味細胞受容体発現の分子遺伝子学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470407
研究機関朝日大学

研究代表者

二ノ宮 裕三  朝日大学, 歯学部, 助教授 (50076048)

キーワード味覚受容体 / グルマリン / dpa遺伝子 / コンジェニック系 / 遺伝子導入 / マイクロサテライト / 鼓索神経 / 舌咽神経
研究概要

本研究は、味細胞-味神経間のシナプスの形成性と味細胞の受容体発現のメカニズムを解明する目的で、味細胞側あるいは味神経側に人為的な変化を与えた時、一方が他方にどのような影響を及ぼすか、グルマリン感受性を指標にして検討する。
本年度は、まず味細胞側からの影響を見るため、グルマリン感受型甘味レセプター(GS-SwR)を欠損するBALBマウスに、その保有系C57BLマウス由来のdpa遺伝子(第4染色体)を導入し育成したコンジェニック系N14世代、BALB、C57BLマウスを用い、各マウスの鼓索神経と舌咽神経の応答を記録した。その結果、コンジェニック系マウスはC57BLマウスと同様に、鼓索神経の甘味物質に対する応答がグルマリンにより抑制され、GS-SwRが発現してことが示唆された。すなわち、GS-SwRは舌の前2/3に分布する鼓索神経支配領域の味蕾に特異的に発現することが示唆された。
次に、C57BLマウスよりコンジェニック系に導入された遺伝子セグメントの解析を行ったところ、C57BL型のtypeをもつ個体は用いた第4染色体のマイクロサテライトマーカー20種の内、D4MIT151のみに存在した。残りのすべてのマーカーにおいては、コンジェニック系すべてがBALB型を示した。したがって、導入された遺伝子セグメントはD4MIT151の周辺であることが推定された。このことはD4MIT151周辺にdpa遺伝子が存在すること、その遺伝子がGS-SwRの発現に深く関与していることを示唆するものと思われる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ninomiya,Y: "Lack of gurmarin sensitivity of sweet taste receptors innervated by the glossopharyngeal nerve in C57BL mice" American Journal of Physiology. 272. R1002-R1006 (1997)

  • [文献書誌] Nakashima,K: "Increose in inositol 1,4,5-triphosphate levels of the fungiform papilla in response to saccharin and bitter substances in mice" Cellular Physiology and Biochemistry. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Ninomiya,Y: "Ennanced responses of the chorda tympani nerve to non-sugar sweeteners in the diabetic db/db mouse" American Journal of Physiology. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Ninomiya,Y: "Reduction of the suppressive effects of gurmarin on sweet taste responses by addition of β-cyclodextrin" Chemical Senses. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Ninomiya,Y: "Nacl-preferring NZB/BINJ mice and Nacl-avoiding CBA/J mice have similar amiloride inhibition of chorda tympani responses to Nacl" Chemical Senses. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Hellekant,G: "Taste in chimpangees III:Labeled-line coding in sweet taste" Physiology and Behavior. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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