• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

骨吸収抑制薬ビスフォスフォネートの炎症誘導作用と抑制作用

研究課題

研究課題/領域番号 09470409
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 康男  東北大学, 歯学部, 助教授 (50005039)

研究分担者 小杉 紘史  東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (80006329)
菅原 俊二  東北大学, 歯学部, 助手 (10241639)
中村 雅典  東北大学, 医学部, 助教授 (50180394)
キーワード骨吸収抑制薬 / ビスフォスフォネート / 炎症 / サイトカイン / IL-1 / TNF / ヒスタミン / 骨粗鬆症
研究概要

Aminobisphosphonates(aminoBP)は骨粗鬆症、Paget病、悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症,漫性関節リウマチに付随する骨粗鬆、歯周病などの新しい治療薬として期待されている。筆者らは、aminoBPがマウスに異常な炎症反応(ヒスタミン合成酵素の持続的誘導、顆粒球系細胞の増殖、リウマチ・モデルの悪化/骨破壊、IL-1の異常な産生)を誘導し、アミノ基のない誘導体はこの炎症反応を抑制することを発見した。本研究はaminoBPsの炎症作用とnon-aminoBPsの炎症抑制作用のメカニズムを明らかにすることを目的とし、本年度は以下の実績を得た。
1.aminoBP誘導体としてAHBuBPおよびnon-aminoBP誘導体のCl_2MBPを合成した。
2.AHBuBPは上記の炎症反応を誘導し、Cl_2MBPはその炎症反応を強力に抑制した。
3.AHBuBPは血糖低下作用をもつことを新たに発見し、Cl_2MBPはこの作用も抑制した。
4.検討した他のaminoBPs(2種類)による炎症反応もCl_2MBPは抑制した。
5.AHBuBPはエンドトキシンによるIL-1(免疫反応を調節する代表的なサイトカイン)の産生を強力に増強することを新たに発見し、Cl_2MBPはこの作用も強力に抑制することも発見した。
6.不思議なことに、AHBuBPはエンドトキシンによるTNF(IL-1と同様に代表的なサイトカイン)の産生を強力に抑制することを発見した。
以上の結果から、aminoBPsの炎症作用はIL-1の産生促進によることが推察されるに至った。また、これらの結果から、aminoBPとnon-aminoBPの併用が、安全な臨床応用の方法として、有効である可能性も示された。これらの結果は2つの論文としてまとめ、一つは投稿中であり、他の一つも、まもなく投稿する予定である。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi