研究概要 |
骨構造解析のためのmorphological filterとしてskeleton processingを考案し,cathod ray tube上に作製した種々のサインウェーブテストチャートを使用してその骨格特徴抽出能について検討した。そして,computed radiographyを組み合わせて,骨梁の骨格パターンを選択的に二値画像として抽出することを試みた。さらに,実際の臨床応用の可能性について検討するために,正常者と骨粗鬆症患者の骨梁骨格構造の比較および骨粗鬆症患者の大腿骨と腰椎に対する治療効果判定を試みた。 その結果,morphological filterは空間周波数0.1〜1.0cycles/mmの範囲で作製した種々のテストチャートの骨格特徴を抽出した。そして,それは階調の変動および連続したコントラストの変化による影響を受けなかった。また,二次元テストチャートにおいても同様の骨格特徴抽出能を示した。ランダムノイズを加算したテストチャートに対しても,処理回数を増やすとノイズが消失し骨格が抽出された。 さらに,skeleton processingをCRと組み合わせて骨粗鬆症症例に応用した結果,骨梁の連続性や断裂を視覚的に認識可能な骨格二値画像として抽出することに成功した。
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