研究課題/領域番号 |
09470420
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大槻 昌幸 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (30203847)
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研究分担者 |
高田 恒彦 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手
吉川 孝子 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手
田上 順次 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (50171567)
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キーワード | 光線透過性 / 変角光度計 / 焼付用陶材 / 歯科用材料 / 半透明性 |
研究概要 |
歯冠色修復材料の半透明性が審美的な修復に及ぼす影響を明らかにするために、光線透過性や拡散性を検討した。すなわち、3次元変角光度計を用いて、半透明物質である歯牙および修復材料を透過した白色光線の空間分布を測定した。従来からの研究により、ヒト天然歯では、エナメル質が鋭く光を透過するのに対して、象牙質は著しく光拡散性が高く、ほぼ完全拡散体であることが判明している。また、修復用コンポジットレジンでは、同一のシェ-ドでも製品によって透過光が鋭く抜けるものから、卵形に拡がるものまで様々であることが明らかになった。さらに、各種市販の金属焼付用陶材の透過光線の空間分布を測定するとともに、陶材粉末の粒径の測定および焼成体の反射電子組成像を観察し、それらの関連について検討を行った。その結果、金属焼付陶材焼成体の正透過度は、いずれの製品においても、Translucent、Enamel、Baseの順に減少した。しかしながら、製品によっては、正透過度が3基本色とも高いものから、逆に低いものまで大きな差が見られた。陶材粉末の平均粒径は、いずれも20μm前後であり、大きな差違は認められず、透過光線の空間分布との関係は認められなかった。焼成体の反射電子組成像では、製品によって特徴的な像が観察されたが、いずれの製品においても10μmを越えるコントラストの異なる粒子が観察された。しかしながら、焼成体の反射電子組成像においても、観察された粒子径と透過光の空間分布との関連はみられなかった。
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