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1997 年度 実績報告書

顎偏位が身体機能に及ぼす影響に関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470436
研究機関大阪大学

研究代表者

高島 史男  大阪大学, 歯学部, 助教授 (50144514)

研究分担者 奥田 眞夫  大阪大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50194494)
丸山 剛郎  大阪大学, 歯学部, 教授 (20028757)
キーワード顎偏位 / 身体機能 / 全身的不定愁訴
研究概要

本研究補助金により導入した身体機能測定システムを用いて正常者の体温温度、血流量、発汗量の記録を行い、計測条件および分析方法を確立した。
下顎が身体の姿勢のバランス保持にバランサーとして重要な役割を果たしていることは、実験的に確認され、われわれもこれまでに報告をしてきたが、顎偏位により身体の重量バランスが変化し、姿勢の異常が起こり、これが頚部、肩部をはじめ全身にわたる不定愁訴を誘発することが考えられる。そこで、顎偏位と重量バランスの関係を明らかにする目的で、当教室既存の、足底部の身体重量配分計測装置により、正常者の咬頭嵌合位での重量配分と、バイトマテリアルにより下顎を左右側方および前方に偏位させた時の重量配分とを検討したところ、以下の結論を得た。
1.下顎位の側方的な偏位により、左側偏位で25名中15名で、右側偏位12名で身体の左右的重量配分に有意な変化が認められ、変化の方向は下顎偏位側と同一方向の場合が左側偏位で15名中11名、右側偏位で12名中8名と多かった。
2.下顎の前方偏位により、25名中9名で前後的重量配分に有意な変化が認められた。また、重量配分の変化の方向は9名中6名が後方であった。
以上より、下顎位の側方的な変化により身体の左右的重量配分に変化が生じやすく、重量配分の変化は下顎偏位側と同一方向の場合が多かった。下顎前方偏位による前後的重量配分の変化は側方的な変化の場合と比較して少なく、変化の方向は後方が多かった。
したがって、下顎位と身体の重量配分との間には関連があり、下顎位の異常が身体の平衡に影響を及ぼす可能性のあることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 奥田眞夫: "全身のアラインメントの矯正とバイトプレーン療法の併用による顎口腔機能異常における随伴全身症状の改善" 日本全身咬合学会雑誌. 3巻1号. 112-122 (1997)

  • [文献書誌] 吉野源悟: "顎口腔機能異常における異常咀嚼パターンと随伴全身症状の関連性について" 日本全身咬合学会雑誌. 3巻1号. 92-97 (1997)

  • [文献書誌] 奥田眞夫: "下顎偏位と姿勢の関連性に関する研究" 日本全身咬合学会雑誌. 2巻1号. 38-43 (1997)

  • [文献書誌] 奥田眞夫: "顎肩腰部痛をとなう顎口腔機能異常に対するバイトプレーン療法について" 日本全身咬合学会雑誌. 2巻1号. 44-51 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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