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1997 年度 実績報告書

口腔癌および口腔粘膜上皮細胞の増殖機構に対するサイトカインの影響

研究課題

研究課題/領域番号 09470457
研究機関徳島大学

研究代表者

長山 勝  徳島大学, 歯学部, 教授 (30022867)

研究分担者 布袋屋 智朗  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10274234)
中野 孝三郎  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20274235)
藤澤 健司  徳島大学, 歯学部, 助手 (40228979)
林 英司  徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50173000)
鎌田 伸之  徳島大学, 歯学部, 講師 (70242211)
キーワード口腔扁平上皮癌 / 分泌 / サイトカイン / 無蛋白培地 / 細胞増殖
研究概要

完全合成無蛋白培地PF86-1は組成中に血清および細胞成長因子等の蛋白成分を一切含有しない特徴を有し、多くの口腔扁平上皮癌細胞株が継代培養されてきたが、一方で継代培養が不可能な細胞株も存在する。これは増殖に必須な因子の欠乏が原因の一つと考えられる。そこで、口腔扁平上皮癌細胞株をPF86-1にて継代培養が可能な細胞株と不可能な細胞株の2群に分け、癌の間質や周囲組織の細胞が産生するサイトカインであるIL-1α、IL-6、TNF-αに着目し、無蛋白培養下における口腔扁平上皮癌細胞株の増殖に及ぼすこれらのサイトカインの影響を検討した。
PF86-1にて培養可能な細胞株についてはIL-1α添加により細胞増殖に影響はみられなかったが、PF86-1にて培養不可能な細胞株についてはIL-1α添加で細胞増殖が促進された。IL-6、TNF-α添加によって、細胞増殖が抑制された細胞株がみられたが、両群間で細胞増殖に差はみられなかった。IL-1レセプターアンタゴニスト添加あるいは抗IL-1α中和抗体添加によりPF-861にて継代培養が可能な細胞株では一部の細胞株で細胞増殖が抑制された。PF86-1にて継代培養が不可能な細胞株では、すべての細胞株でIL-1α添加による細胞増殖がIL-1レセプターアンタゴニスト、抗IL-1α中和抗体添加により抑制された。すべての細胞株でIL-1αmRNAおよびIL-1αの発現がみられたが、PF86-1にて継代培養が不可能な細胞株では可能な細胞株に比べてその発現の程度が低かった。すべての細胞株でIL-1Receptor mRNAおよびIL-1Receptor Antagonist mRNAの発現を認めた。
これらの結果から、無蛋白培養下の口腔扁平上皮癌細胞株の増殖にIL-1αがオートクラインまたはパラクライン機構を介して関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 林 英司: "同一患者から樹立した3種の口腔癌細胞株とその性状" 日本口腔外科学会雑誌. 43・11. 789-796 (1997)

  • [文献書誌] 桃田幸弘: "口腔扁平上皮癌細胞の増殖に及ぼすサイトカインの影響" 四国歯学会雑誌. 11・1(印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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