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1997 年度 実績報告書

機能回復を目的とした舌・口腔底再建術に必要な舌骨周囲筋の生理機能に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470462
研究機関松本歯科大学

研究代表者

古澤 清文  松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (90165481)

研究分担者 安田 浩一  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (30230220)
キーワードオトガイ舌骨筋 / 頸神経ワナ / 舌下神経 / 筋紡錘 / 電気生理
研究概要

本年度はオトガイ舌骨筋を支配する運動および感覚神経の生理学的特徴について検討した。実験にはWistar系ラットを用いた。ラットのオトガイ舌骨筋は舌下神経と頸神経ワナによって2重支配を受けているとされ、末梢神経走行の特徴として頸神経ワナは舌下神経と一カ所で吻合(以下、吻合部と略す。)し、吻合部より中枢側に交通枝を持たない。
1)オトガイ舌骨筋を支配する運動成分の特性
オトガイ舌骨筋枝の中枢側切断端から、放電間隔が不規則な持続性神経放電と嚥下反射に一致した神経放電の集中発火が認められた。これらの遠心性神経放電のうち嚥下に一致した放電は、舌下神経本幹を吻合部より中枢側で切断すると消失した。なお、吻合部の頸神経ワナの中枢側切断端からは、嚥下に一致した遠心性神経放電は観察されなかった。以上の結果、オトガイ舌骨筋は軸索末梢経路および生理機能の異なる2つの運動ニューロンによって支配されていることが明らかになった。
2)オトガイ舌骨筋のproprioceptorからの感覚成分の特性
吻合部の舌下神経の末梢側切断端から求心性神経放電は導出されなかったものの、頸神経ワナの末梢側切断端から吸息相と嚥下反射終了後に単一神経応答が導出された。このunitは舌骨の尾側方向の牽引に対して鋭敏に応答した。これらの結果は、オトガイ舌骨筋に筋紡錘が存在し、筋長の変化や伸長速度などの感覚情報が頸神経ワナを経由して伝達されていることが明らかになった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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