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1998 年度 実績報告書

ヒト歯根膜細胞の機能調節に関わる分子群の検索

研究課題

研究課題/領域番号 09470464
研究機関北海道大学

研究代表者

白川 哲夫  北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00187527)

研究分担者 長谷川 智一  北海道大学, 歯学部, 助手 (50274668)
進藤 正信  北海道大学, 歯学部, 助教授 (20162802)
三留 雅人  北海道大学, 歯学部, 助手 (50261318)
加我 正行  北海道大学, 歯学部, 助教授 (70125300)
キーワードヒト歯根膜由来細胞 / 伸展刺激 / 一酸化窒素(NO) / RT-PCR / NO合成酵素(NOS)
研究概要

機能を営んでいる歯根膜組織には、常に歯牙を介した咬合力が負荷されている。そのような機械的刺激に対する歯根膜細胞の応答性を明らかにするため、本研究ではFlexercell StrainUnit Systemを用いて、培養基質に接着しているヒト歯根膜由来細胞に直接伸展刺激を加え、一酸化窒素(NO)産生量とNO合成酵素(NOS)の発現について調べた。
歯列矯正の必要性により抜去されたヒト永久歯より歯根膜細胞を分離、培養した。継代培養した5〜10世代目の細胞を伸展培養プレートに移してコンフルエントに達するまで待ち、培養液を新しいものに交換して伸展刺激を連続して加えた。刺激開始12時間後における培養液中のNOの増加量は、静置培養が5.58nm01であったのに対し、伸展培養では20.84nmolであった。このように、伸展刺激によってNOの産生量が増加した。NO合成阻害剤であるL-NMMAを加えた場合 培養液中のNOの増加量は、静置培養が3.64nmol、伸展培養が6.83nmolであり、NO合成阻害剤によりNOの増加が大きく抑制された。またRT-PCR法により、伸展培養および静置培養両方において血管内皮型NOS(ecNOS)のmRNAの発現が認められ、さらに伸展培養後の細胞においてecNOSが存在することをWestern blot法により確認した。
これらの結果から、ヒト歯根膜由来細胞はNO産生能を有し、NO産生量は機械的刺激である伸展力負荷により増加する事が明らかになった。次年度は伸展刺激がどのようなメカニズムで歯根膜由来細胞のNOS活性を上昇させるのか、また産生されたNOが歯周組織においてどのような働きを持つのかについて検討する予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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