• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

咀嚼の全身の健康における役割を食行動時の脳内神経伝達物質の動態から解明する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470473
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

中田 稔  九州大学, 歯学部, 教授 (40014013)

研究分担者 早崎 治明  九州大学, 歯学部, 助手 (60238095)
山崎 要一  九州大学, 歯学部, 講師 (30200645)
藤瀬 多佳子  九州大学, 歯学部, 助手 (50284518)
キーワード咀嚼 / 脳機能 / 摂食行動 / 体温調節 / 口腔感覚 / マイクロダイアリシス / ラット / 心拍数
研究概要

近年、咀嚼と全身の健康について関係がクローズアップされてきており、科学的な関係解明が急務となっている。食欲を調節する物質に関する研究から、食事は、食欲を満足させるとともに、脳を賦活化することが明らかになってきた。本研究は、咀嚼と全身の健康との関わりを明らかにするために、咀嚼時の感覚入力の変化が、日内リズム、体温調節にいかなる影響を及ぼすか、動物の食行動および体温などをリアルタイムで記録解析する行動実験を行い、それと平行して細胞外液中の物質を透析膜を介して潅流液中に回収する方法であるマイクロダイアリシスを用いて、神経伝達物質の放出量の変化を調べることにより、そのメカニズムを解明することを目的とした。まず、行動実験として、麻酔下で、WKA成熟雄ラットの腹腔内に送信器を埋め込み、術後の回復を確認後、無麻酔無拘束下で、固形飼料と液体飼料、すなわち、咀嚼を伴う飼料と咀嚼を伴わない飼料を与えた場合、の生理的な行動を明暗周期12時間のサーカディアン測定箱内で観察記録し、体温および心拍数について、1回の食事前後で比較検討を行った。その結果、固形飼料群では、摂食行動開始後30分で、体温が有意に上昇してくることがわかった。一方、液体飼料摂取群では、摂食行動開始後15分間は、体温が有意に低下し、摂食駆動開始後30分では、体温の有意な上昇が認められた。心拍数は、固形飼料摂取群および液体飼料摂取群いずれの群においても、摂食開始後15分間に、増加してくることがわかった。以上のことから、性状の異なる固形飼料と液体飼料は、咀嚼時に異なる口腔内感覚を生じさせ、消化過程や代謝に異なる影響を与える可能性が示唆された。さらに、マイクロダイアリシス法により、サンプリングした脳内神経伝達物質を定量するための測定系の確立を行っている。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi