研究課題/領域番号 |
09470482
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 (1998) 東京大学 (1997) |
研究代表者 |
古賀 憲司 奈良先端科学技術大学院大学, 物質科学教育研究センター, 教授 (10012600)
|
研究分担者 |
青木 一真 東京大学, 大学院・薬学系研究科(平成9年度), 助手 (60282612)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
キーワード | リチウムエノラート / 触媒的不斉脱プロトン化 / 触媒的不斉アルキル化 / 触媒的不斉プロトン化 / キラル二座配位子型リチウムアミド / キラル四座配位子型アミン / リチウム水素交換 / 配位子交換 |
研究概要 |
リチウムエノラートの合成と反応は、有機合成化学において繁用される基本反応である。先に我々は、エナンチオ選択的な不斉脱プロトン化反応、不斉アルキル化、および不斉プロトン化を報告した。本研究では、これらの不斉反応を、不斉源として用いるキラルアミンについて不斉触媒反応とすることを検討した。 これらの反応を不斉触媒化するためには、キラルアミンが関与した反応では反応速度が大きく、関与しない場合には反応速度が小さいことが必要である。反応機構の検討を背景としてそのような条件を満たす系の検索を行った。 不斉脱プロトン化反応については、二座配位子型リチウムアミドによる脱プロトン化反応の速度が、三座配位子型リチウムアミドによる反応速度よりもかなり速いことを見出した。そこで、リチウムアミドとアミンの間のリチウム-水素交換反応を調べ、その結果を基にキラルな二座配位子型アミンとアキラルな三座配位子型アキラルアミンを組み合わせることにより、触媒的不斉脱プロトン化に初めて成功した。 また、リチウムエノラートのアルキル化反応において、二座配位子型アミンの存在下では反応の加速は認められないが、四座配位子型アミンの存在下では、反応は大きく加速されることを見出した。そこで、リチウムに対する速やかな配位子交換反応を期待して、アキラルな二座配位子型アミンとキラルな四座配位子型アミンを組み合わせることにより、触媒的不斉アルキル化、不斉プロトン化反応を初めて実現した。
|