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1998 年度 実績報告書

アストログリアの活性化と細胞死の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09470504
研究機関大阪大学

研究代表者

馬場 明道  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (70107100)

研究分担者 橋本 均  大阪大学, 薬学研究科, 講師 (30240849)
松田 敏夫  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00107103)
キーワードアストログリア / ニューロン / 細胞死 / エンドセリン / カルシニューリン / Na^+-Ca^<2+>アンチポーター / グリオーシス / 虚血
研究概要

本研究は脳におけるグリア細胞の機能的役割を明らかにする目的の中で、特に脳障害における神経細胞死をニューロン-グリア-血管内皮細胞の連関の破綻から追究し、神経細胞死に伴うグリアの活性化、グリオーシスが有益なものか否かに具体的解答を求め、グリア機能を制御することにより、これらの過程を調節する薬剤開発を拓く展望を持つものである。平成10年度においては、以下の各点の成果を得た。
1. エンドセリンのアクチン再重合促進作用の細胞内シグナルについて培養アストロサイトの系で検討し、70kDa、120kDaのチロシンリン酸化系が関与していることを明らかにした。
2. ラット大脳皮質刺傷モデルにおいてGFAPおよびビメンチン陽性細胞数に対するエンドセリンB受容体拮抗薬BQ788の作用を検討し、脳傷害でのグリオーシス発現においてグリア細胞エンドセリン受容体が関わっていることを明らかにした。
3. 培養アストロサイトにおいて、グルタミン酸およびその誘導体の細胞容積増加作用について検討し、この現象がNa^+依存性のグルタミン酸トランスポーターにより引き起こされることを明らかにした。
4. 培養アストロサイトに存在するカルシニューリンのアイソフォームについて検討し、ニューロンと異なるタイプの存在を明らかにした。
5. 培養アストロサイトのインビトロ再灌流障害モデルにおいて、その遅発性細胞死に過酸化水素ラジカルが関与していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Toshio Matsuda: "Involvement of calcineurin in Ca^<2+> paradox-like injury of cultured rat astrocytes" J.Neurochem.70. 2004-2011 (1998)

  • [文献書誌] 松田敏夫: "グリア/ニューロン死におけるNa^+-Ca^<2+>アンチポーターの役割" 医学のあゆみ. 186. 799-800 (1998)

  • [文献書誌] Yutaka Koyama: "Transient treatment with L-glutamate and threo-b-hydroxaspattate induces swelling of rat cultured astrocytes" Brain Res.(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] Yutaka Koyama: "BQ788,an endothelin ETB receptor antagonist attenuates stab wound injury-induced reactive astrocytes in rat brain" Glia. (印刷中). (1999)

  • [文献書誌] Yutaka Koyama: "Endothelin-induced protein tyrosine phosphorylation of cultured astrocytes: its relationship to cytoskeletal actin organization" Glia. (印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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