研究課題/領域番号 |
09470517
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
竹中 文良 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40288064)
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研究分担者 |
奥原 秀盛 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (60288066)
遠藤 公久 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (40221816)
守田 美奈子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (50288065)
吉田 みつ子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (80308288)
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00183731)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | がん患者 / がん患者の家族 / 医療相談システム / サポートプログラム / サポートグループ |
研究概要 |
がん患者と家族は、長期にわたる療養生活において、多くの身体的、心理・社会的問題を抱えており、彼らをサポートすることの重要性が叫ばれている。本研究は、がん患者と家族のニードを把握し、それに対する支援体制の実態を明らかにしたうえで、わが国の現状に合わせたがん患者と家族を対象とする医療相談システム構築について検討することを目的とした。 がん患者と家族のニード調査の結果、民間療法や最新治療および自己の病気・受けている治療に関する知識などの情報に関するニードと経済的支援ニードが高く、特に若年層および身体症状を多く有する群にサポートニードが高いことが明らかになった。 また国内および米国におけるがん患者支援に関する調査では、がん専門病院等の医療相談室を中心とした相談体制の確立も示唆されたが、病院内だけでなく、非営利組織など地域に開かれた多彩な相談プログラムを有する組織との協同・連携の重要性が明らかになった。 さらに今回、地域に開かれた相談プログラムのひとつとして、大学を拠点としたサポートグループを試行しその効果と課題について検討した。その結果、女性患者や抑うつ感の強い再発の患者にとっての有効性が明らかになった。今後、具体的プログラムや評価方法の検討、グループを運営する専門家の教育・育成が課題と考えられた。 以上のように、がん患者と家族を対象とする相談システム構築においては、病院内での相談体制の充実はもとより、専門家による地域開放型プログラム等を実践する非営利組織等の基盤整備、およびそれらの非営利組織と各病院相談室との有機的連携が重要であることが示唆された。
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