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2000 年度 実績報告書

TFIIF,エロンガンの遺伝子発現制御機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09470519
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

北嶋 繁孝  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30186241)

研究分担者 大城 聡  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (30160485)
土屋 輝昌  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (20242109)
安河内 幸雄  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60037398)
キーワードTFIIF / RNAポリメラーゼII / 転写伸長 / 転写リサイクリング / エロンガン / 精巣特異的A2 / エロンガン遺伝子ターゲッテイング
研究概要

1.TFIIFの機能解析
TFIIFのRAP74サブユニットの構造解析からC-末領域が球状構造を持つこと、この領域にRNA polymeraseIIを脱リン酸化するFCP1が結合することが言われているがin vivoでの機能は不明である。そこで、本領域を発現するベクターを作成し細胞内で強制発現させた。もしこのドメインが細胞内でFCPをリクルートする領域でありそれが転写サイクルに重要な働きをしていれば、発現されたRAP74の部分領域は転写を抑制するはずである。結果は、RAP74CAC-末領域が安定に発現されているにも関わらずリポーター転写活性には何ら影響を認めなかった。従って、FCP1を介して転写リサイクリングにRAP74が重要な働きをしているというアイデアは慎重に検討する必要があるものと思われ今後の解析が必要である。
2.エロンガンの解析
新規エロンガンAをヒトゲノムESTより単離しA2と命名した。A2は、Aが組織非特異的に発現されるのに対して精巣特異的に高い発現を示した。リコンビナントA2は、試験管内でRNAポリメラーゼIIによる転写伸長活性を促進し機能的にもエロンガンファミリーであることが確認できた。753アミノ酸で構成されエロンガンAと47%のidentity、61%のsimilarityを有していた。A2はAと同様にエロンガンBCと結合できたが転写伸長活性を促進することはなかった。A2は、精巣において特異的な遺伝子転写の伸長活性を制御している可能性が考えられる。我々は、さらに新規なエロンガンA3をも同定しており、それについても解析を行っている。また、生体内でのこれらの機能を理解するためにノックアウトマウスの作成を試みておりES細胞ノクローニングを終了した段階である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Aso,T., Yamazaki,K., Amimoto,K., Kuroiwa,A., Kitajima,S., et al: "Identification and characterization of elongin A2, a new member of the elongin family of transcription factor, specifically expressed in the testis"Journal of Biological Chemistry. 275. 6546-6552 (2000)

  • [文献書誌] Cai,Y., Zhang,C., Nawa,T., Aso,T., Tanaka,M., Oshiro,S., Kitajima,S.: "Homocysteine-responsive ATF3 gene expression in human vascular endothelial cells : activation of c-Jun NH2-terminal kinase and promoter response element"Blood. 96. 2140-2148 (2000)

  • [文献書誌] Nawa,T., Nawa,TM., Cai,Y., Zhang,C., Uchimura,I., Narumi,S., Kitajima,S.: "Repression of TNF-a-induced E-selectin expression by PPAR activators : involvement of transcriptional repressor ATF3/LRF1"Biochem Biophys.Res.Commun.. 275(2). 406-411 (2000)

  • [文献書誌] Aso,T., Yamazaki,K., Aigaki,T., Kitajima,S.: "Drosophila von Hippel-Lindau tumor suppressor complex possesses E3 ubuquitin ligase activity"Biochem Biophys.Res.Commun.. 276. 355-361 (2000)

  • [文献書誌] 北嶋繁孝,麻生悌二郎,山崎勝久: "転写伸長因子の機能:TFIIFとエロンガン"蛋白質核酸酵素. 45. 1513-1522 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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