本年度は、Sonix-FlexScan Systemを用いて、動物の骨を用いて骨内部の超音波画像の描出を行った。ブタの骨を切断し、表面を樹脂で封入し5、10、25、50、75MHzの振動子により描出を行い、骨内部の微細な骨稜の網目状構造を確認できた。このような骨内部の微細な構造を超音波を用いて確認できたのは他に例を見ない事であると思われる。骨稜の微細構造の描出が出来たので、このテクスチャ解析を試みる予定である。ただし、現段階では骨の内部の2mm程度の深さまでの描出にとどまっているので、今後更に深いところからの信号を得る工夫を次年度に行う。 ついで、臨床応用のために診断装置を100dBまでダイナミックレンジ拡張する作業をしたので、これにより臨床例による骨肉構造のテクスチャ解析が可能となった。 肝臓、甲状腺等の超音波断層像のテクスチャ解析を行い報告を行った。また、超音波とCT画像の比較検討についても研究を行い、われわれが開発した超音波によるテクスチャ解析のシステムのソフトがCTについても利用できる事を確認した。
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