1.これまで作り上げた同時生起行列によるテクスチャ解析を用いて超音波やXCT等の 画像診断システムを構築する事を目的とし、より微細な生体内部の構造を超音波画像として得るために高周波振動子とSonix-FlexScanを整備した。 2.振動子の周波数を10から75MHz用いて実験した。これにより得られた骨の画像を用いてテクスチャ解析を試みたが、画像の拡大率やビームの焦点部位、あるいは周波数などの分解能を規定する要素によって判定に問題点があることが判明した。 3.病的な骨についての検討はシステムの改良を図らなければならなくなった。 4.臨床応用の目的に合致するために診断装置のダイナミックレンジの改良を行い100dBとした。 5.肝臓、甲状腺のテクスチャ解析を、正常組織と病的なび慢性疾患〔肝硬変、脂肪肝、慢性甲状腺炎〕について行い、正常グループと個々の症例について比較し、効果があることを報告した。 6.乳腺病変を利用して、三次元自動診断システムを構築し、今回のシステムと連結し診断支援に役立てることを目的にした検討を行った。 7.以上の結果から、今回開発した画像のテクスチャ解析システムをもちいて診断支援を行うことが出来る可能性が判明した。今後臨床的に応用できるシステムとして成長させる予定である。
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