研究課題/領域番号 |
09470533
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 (1998-2000) 大阪大学 (1997) |
研究代表者 |
河口 てる子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50247300)
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研究分担者 |
小林 貴子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (50279618)
土屋 陽子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (30125942)
安酸 史子 岡山大学, 医学部, 教授 (10254559)
松田 悦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (40329181)
下村 裕子 慶應義塾看護短期大学, 看護学科, 講師 (20216138)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | 患者教育 / 行動変容 / とっかかり言動 / 自己決定 / 教育方法 / 慢性疾患 / 看護実践モデル / 生活者 |
研究概要 |
研究目的は、患者の主体性、自己決定を尊重した民主的な患者教育方法の視点から、慢性疾患の患者教育に対する患者の反応パターンや教育担当者の患者の反応に対するアセスメント、教育技法等を分類・分析し、その事例分析から効果的な患者教育に関する看護実践モデルを開発することである。研究方法は、患者の反応、看護婦の思考過程・判断と教育方法・ケアが明記できる記録用紙に従って約150例の教育事例を収集し、1事例あたり12〜17名の看護研究者・熟練看護婦で集団討議し、分析を行う方法である。 初期の分析では、特に患者の行動変容のきっかけとなった言動を「とっかかり言動」と命名し、その時の患者の反応、看護婦の判断、教育方法を検討した。その結果、患者の行動変容と良好な自己管理の維持には、「とっかかり言動」、「病気・治療に関する知識・技術」、「教育方法に関する知識・技術」、教育者の「Professional learning climate」が関わっていた。これらの構成要素を検討する中で、構成要素間の関係が明らかになり、「患者教育のための看護実践モデル」が開発された。 この看護実践モデルの適応を調べるため48事例を使って検討した。この適応検討によりモデルの精製、各概念の明確化がなされ、モデルの修正が行なわれた。第2版モデルの構成概念は「とっかかり/手がかり言動とその直感的解釈」、「病気・治療に関する知識・技術」、「生活者に関する知識・技術」、「教育方法に関する知識・技術」、教育者の「Professional learning climate」となった。新たに追加された部分は、患者を生活者として捉らえる視点が重要であるとの判断から、実践知の多くが「生活者に関する知識・技術」として独立したこと、および「とっかかり言動」が「とっかかり/手がかり言動とその直感的解釈」となったことであった。
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