研究課題
第1段階として、精神科看護行為のリストを作成した。これは、精神科看護テキスト16冊より3006看護介入行動を抽出し、90のキーワードでまとめ、それぞれをさらに検討し122の看護行為を抽出したものをもとにした。これらから同義の看護行為を削除し、新たなものを追加する行程を繰り返し、最終的に84看護行為に絞り、それぞれの看護行為を定義した。また、看護行為の領域として、セルフケア行動や感情、環境、治療などの11領域が抽出された。第2段階では、アンケートを作成した。84の看護行為が実際に精神科看護の場でどのくらい使われているかを知るために、面接でプレテストを行ったのちに作成した。内容は、1週間の看護実践を振り返って、食事・対人関係・病気や治療の3領域で、84項目それぞれの看護行為を行った頻度をチェックするものである。398ケースの回答が得られ、現在データ分析中である。また、分析中のデータから、セルフケア行動である食領域の頻度が全体的に低いことと、対象となる患者群の回復期によって用いる看護行為が異なる可能性が示唆されたため、領域の1つを病気や治療から生活リズムに変えて作成し直したアンケートと、対象となる患者群を急性期・退院前・慢性期に分けて配布したものを追加配布し、現在回収中である。