研究課題/領域番号 |
09480003
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
三好 正満 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30046479)
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研究分担者 |
長嶋 俊介 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10164419)
丸谷 宣子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (10030587)
宮野 道雄 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (00183640)
今井 範子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30031719)
西村 一朗 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30043186)
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キーワード | 阪神・淡路大震災 / 衣 / 食 / 住 / 生活 / 福祉 / 災害の実態 / 災害からの復興 |
研究概要 |
阪神・淡路大震災では、神戸を中心に大きな被害を受け、我々は、震災という非日常的な体験を通して、とくに、大地震時における生活のあり方・復興のあり方のみならず日常的な生活のあり方を再考しなければならないと考えた。そこで、家政学分野の衣・食住・生活経営・教育など幅広い領域の研究者が共同して、関連資料の整備ならびに現地調査を行っている。この研究は、2年間にわたって行われるが、1年目の成果を要約すると次のようになる。 1.衣の分野:被災時に人々が衣生活で受けた影響を災害復興住宅の居住者を中心に調べた。また、米国における災害対策の実情についても調査した。今後、この結果を基に望ましい衣生活のあり方について考察を深める予定である。 2.食の分野:散在する資料を点検・収集し、震災時の、支援体制、食の情報、食料の供給状況、調理施設の利用状況、被災者の健康状況をまとめた。さらに、被災時の食の供給を中心とする災害対策と日常時の食生活のあり方について考察した。今後は、学校求職の果たす役割について考察する一方、地域による被災と対応の違いについて現地調査を実施する予定である。 3.住の分野:アンケート調査により被害状況、再建住宅の構造と住まいのついて調べた。今後、住宅の復興形態の実態を明らかにする予定である。また、アンケートとヒアリング調査により、被災当時における生活困難の実態と支援状況ならびに住生活の係わる意識と住み方や住居費の変化についても調べた。さらに、若者を中心とする階層の住環境に関するコミュニケーション意識の変化についても調査したが、今後は、その推進策について考察する。 4.生活・福祉の分野:資料に基づいて、洲本市における住民と行政とのコミュニケーション回路の設定について、現実的な可能性と限界に考察した。淡路を中心に地域における相互扶助体系の具体的問題を実態把握と問題状況の整理に分けて調査している。高齢者を主にした福祉の対応という点からも被災者の生活を検証している。
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