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2000 年度 実績報告書

20世紀日本社会における民族スポーツの文化変容

研究課題

研究課題/領域番号 09480015
研究機関早稲田大学

研究代表者

寒川 恒夫  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70179373)

研究分担者 石井 浩一  愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60202941)
安富 俊雄  梅光女学院大学, 文学部, 助教授 (20191132)
瀬戸口 照夫  鹿児島県立短期大学, 教授 (20106040)
宇佐美 隆憲  東洋大学, 文学部, 助教授 (70184463)
キーワード民族スポーツ / 文化変容 / スポーツ人類学
研究概要

本研究課題の最終年度にあたる本年度においては,次の2項目が研究目的として設定された。
(1)47都道府県の民族スポーツについて補充の現地調査をおこない,民族スポーツ変容過程の事例記述を完成させる。
(2)上記(1)に基づいて民族スポーツ変容のタイプ類型化とその一般性・特殊性についての全体討議をおこない,その結果を民族スポーツ分布図とまとめて報告書を作成する。
このうち,民族スポーツの変容については,いくつかの変容タイプを設定することが可能となった。
1.観光化変容,2.行政公共化変容,3.簡素化変容,4.競技化変容である。
観光化変容は,民族スポーツを積極的に地域振興に利用するため,観客の関心をひくよう行事の外形あるいは内容に変化が加えられる現象をいう。その際,変化は行事の経済的支援体制の強化の上に,動きの様式化や衣裳の統一・華美化の形をとるのが特徴的といえる。行政公共化変容は,それまで特定の地域・集団に伝承されていた民族スポーツの主催者が市町村など行政当局に移り,その結果,伝承母体が当該市町村住民全体に拡大された現象をいう。行政当局が主催者となる動機は地域によってさまざまである。簡素化変容は,それまで民族スポーツを伝承してきた地域や集団がそれぞれの理由により(人口減少にともなう経済的・人的負担の増加が比較的に多い),当該行事の規模を縮少簡略化する現象をいう。競技化変容は,それまで競い合いを意識することのなかった,あるいは競い合いを当該行事の意味として認識することのなかった状態から,ルールを整備し,行事全体を競争に組み変えてゆく現象をいう。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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