研究概要 |
カウンセリング的手法を用いたコミュニケーション指導を行い、各手法で用いた記録用紙の記述を分析したり、また、班の学び合いの様子を班ごとに8mmビデオで1学期間にわたり録画し、質的な分析を行った。その結果、カウンセリング的手法を用いたコミュニケーション指導について、生徒がコミュニケーション活動を行うことは価値のあることであると認識している事実が明らかとなった。また、授業の初期の段階で、コミュニケーション指導を行い、生徒がコミュニケーション活動のしやすい環境を整えておくと、質問-返答対が増加したり、対話者対が増加するなど、生徒同士の円滑なコミュニケーション活動が生起することが明らかになった。また、そのようなコミュニケーション活動の中で、生徒の認知的有能感や社会的有能感が上昇することが明らかになった。また、ローカルな学びが自律的に生起することが明らかになった。 小学校教諭の理科授業を継続的に観察した.観察期間は3ヶ月である.観察したクラスは4年生である.そのクラスのクラス形成は1年前である.その教諭は,4月より該当クラスを担任した.観察の結果,以下のことが明らかになった.学習集団は,6月中に急激に形成された学び集団は,遊びの集団とは一致しなかった.席の近さは,学びの集団の形成の原因ではなかった.教師の指導意図は,学びの集団の形成の原因ではなかった.教師は,児童一人一人の意志決定を最大に認めていた.その許可が,学びの集団を形成する原因であった.
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