研究概要 |
本研究は,失敗の許されない現実を扱う研究である。したがって,各組織と協力しながら,現実に学校現場への支援体制を組織し,それを運用しながら問題点を把握し,その解決過程と解決効率を評価しながら,次第に最適な支援方法を求めていくという形態で研究を進めている。 平成9年度については,以下のように研究が進行した。 (1)インターネットの教育利用において,その実践上の問題点を明確にした ・全国の諸事例を取り上げ,そこで起こった問題点や回避方法を,文献調査および訪問・インタビュー調査で明らかにした。 ・富山県内の情報教育設備および教員の意識の実態について,悉皆のアンケート調査を行った。 ・以上の調査等をもとに,支援の必要な問題点について,設備の問題・ネットワーク技術の問題・運用体制の問題・学習指導上の問題などに分類した。 (2)これらの支援体制のあり方を検討した ・富山県のインターネット教育利用委員会(富山県教育委員会事業)に委員として所属し、富山県における具体的な支援体制を検討した。 ・研究者・教育委員会・地域ネットワークの運営団体・ボランティアなどの役割を明確にし,モデル化した。 (3)実際に支援体制を組織し,運用を開始した ・定例会を持ったり,メーリングリストやWWWの運用と通じて,学校現場から問題点を集め,解決する過程を記述した。 ・実際に各学校に出向し,ボランティア等の協力を得ながら,必要な支援を行った。
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