研究概要 |
11年度は,10年度の研究成果を踏まえて次のような研究に取り組み,それぞれ大きな成果を得た. (1)音声制御による操作支援ソフトウエアの実装化を検討しその成果を国際学会で発表した. (2)すでに構築済みのH.323ベースIPネットワーク上で,インタラクティブブロードキャスト機能を使ってMPEG1相当の映像を交換する遠隔講義システムを構築した.このシステムは,講師と学習者がインタラクティブにまったく対等の立場で1.5Mの伝送系を共有し質疑応答できるものである.また,これにVOD機能や電子メール機能を加えた同期・非同期統合型講義環境を構築し,その検証を行った. (3)すでに前年度に学習者個人のニーズに応える未来型の電子テキストモデルを開発したが,その効果について検証した.また電子テキストの内容から,テレビ会議システムを起動し,遠隔地の講師に質問することを可能にするなど,「夢の教科書」の検討を行った. (4)SMIL言語によりWBT(Web Based Learning)の教材(「PCMの基礎」)を開発し評価を行った. (5)高品質な教育コンテンツを効率よく、効果的に作成することが重要である.教育コンテンツの創生,蓄積,編集,配信および共有をIPネットワーク上で一元的に行う統合システムの検討を行った. (6)コミュニケーションエージェントの研究 遠隔講義でコミュニケーション型の講義を活発化するためにエージェント技術を使い学習者の受講中の心理状況を捉えて,この情報をエージェントが逐次講師にフィードバックする方法論,コンセプトについて検討し仕様書を作成した.
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