研究課題
日本の高等教育におけるメディア利用のインパクトと将来の発展可能性を、双方向遠隔学習のオープン・ラ-ニングの視点から総合的にアセスメントする目的で、本研究の初年度にあたる1997年においては、以下の結果を得た。(1)外国動向調査班によると、とくに英国の事例を中心に調査したが、そこでは大学学部及び大学院のレベルにおいて、マルチメディアを導入した教材開発、コース開発、チュートリアル開発が進められている。(2)メディア技術の動向調査班からは、インターネットや衛星などの双方向メディアを有機的に結びつける技術実験がこれからの先端的関心となり、その教育応用がこれから試みられつつある点が事例調査として報告された。(3)高等教育機関訪問調査班では、とくに衛星を中心とした双方向授業の実際と問題点について調べたが、各大学等の利用促進に関わる組織的整備(専門のスタッフと専用スペース)がまずは必要とされることが報告された。(4)オープン・ラ-ニング受容度調査班では、学部・大学院のコースに関するニーズ調査のアンケート設計について討論が行われた。