研究課題/領域番号 |
09480059
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
市川 熹 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80241933)
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研究分担者 |
畑岡 信夫 日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
井宮 淳 千葉大学, 工学部, 教授 (10176505)
堀内 靖雄 千葉大学, 工学部, 助手 (30272347)
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キーワード | 音声対話理解 / 抑揚 / 発話の維持 / 心理的要因 / 実時間処理法 / 強化学習方式 / プロフィットシェアリング法 / マルチエージェント |
研究概要 |
(1) 抑揚から主成分分析法を用いて客観的に定義し得られる発話単位間の結合係数のうち、第一主成分で決まる結合係数が発話の維持などの心理的要因を、第二主成分で決まる結合係数が文の句構造を反映する情報を主に表す可能性が高いことが前年度の試みで得られた。本年度はこの結果に一般性があるかを、32対話データを用いて分析し、同様の傾向があることを確認した。 (2) 抑揚情報の実時間処理法の理論的を検討を行い、感度についてさらに検討が必要なことが判明した。 (3) 対話音声理解向きの強化学習方式の検討を行った。例として音韻認識機能に注目し、話者やタスクの変更に適応して行く学習方式を取り上げた。強化学習としてプロフィットシェアリング法をとりあげ、現在もっとも性能が良いといわれるATRSPREC(HMnet法)を用い、連続ダイナミック・プログラミング・マッチングにより音韻の対応づけする方式を提案し、認識性能が7%程度改善できることを確認した。 (4) 音声認識理解処理に重要な要求機能である、曖昧性の対処や実時間処理を頭に置いた方式として、マルチエージェント方式を取り上げ、情報がダイナミックに変動する音声理解特有の問題に対処可能な処理方式を検討した。
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