研究概要 |
最終年度は統合システムを試作し,複数のユーザで使用して性能を評価した.最大の成果であるグラフ構造データからの学習法を汎用的なものにし,WWWブラウジングパタンや有機塩素化合物の発がん性判定など広く多くの問題に適用可能であることを示した. 1.前年度のプロトタイプシステムに改良型インターフェイスを実装し,最終的なブロトタイプシステムを試作した. 2.開発当事者を含む複数のユーザで試作システムを使用し,学習速度,精度,使い心地を評価した.とくに,過去どのくらいまでの履歴データを学習に使う必要があるかを実験で調査し,実時間帰納推論性,予測精度共に当初の目標を達成した. 3.インターフェイスシステム本体の学習部を取り出し,インターフェイス以外の問題に適用可能な汎用的な「グラフ構造データからの特徴パタン抽出プログラム」としてまとめた.このプログラムを用いてWWWのブラウジング履歴からユーザの特徴的な履歴パタンを抽出する問題や有機塩素化合物の発がん性を同定する問題に適用し,多くの問題がグラフ構造データからの特徴パタンの抽出問題に帰着され,本研究で開発したプログラムがインターフェイス以外の分野へも有効であることを検証した.
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