研究課題/領域番号 |
09480065
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
元田 浩 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00283804)
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研究分担者 |
堀内 匡 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50294129)
鷲尾 隆 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00192815)
溝口 理一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20116106)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 機械学習 / グラフに基づく学習 / 帰納推論 / 分類規則学習 / コマンド予測 / ユーザインターフェイス |
研究概要 |
計算機が真に使いやすい道具となり、ユーザのよきパートナーとなるためにはユーザーの意図を理解し、一人一人の癖を学び、ユーザの習熟度に応じた使用感にあった応答をしてくれるような、計算機側からの歩み寄りが必要となる。このような目標を実現する第一歩として、ユーザが加古に実施した計算機の操作に関する経験から次に操作するであろうコマンドを予測したり、一連の操作をまとめたマクロコマンドを自動的に学習する新しい機械学習法を開発し、それを組み込んだインターフェイスを試作、評価した。とくに、コマンド予測精度を向上するためにはコンテクトの絞り込みが重要で一次元のコマンド系列データのみならず、プロセスI/Oデータをも併用した、木構造データの採用が不可欠となり、それに適した「逐次ペアのチャンキング」の原理に基づく新しい実時間学習法を考案、実装した。人工データ、実データの両者で評価した結果、十分実用に耐える予測精度と実時間性を達成できることを確認した。とくに、実データを用いた複数のユーザによる評価では、最初は学習が十分でないため予測精度は悪いが、学習が進むにつれてシステムの予測精度は向上し、各ユーザの習熟度に応じた性能を示すように成長することを検証した。さらに、木構造データから分類器を学習する部分を独立させ、一般的なグラフ構造データから特徴的なパターンを抽出するプログラムとした。有向・無向グラフの両者を扱え、ノード、リンクには複数の種類を許し、かつループ構造(自己ループを含む)も許す汎用的なグラフ構造を対象とするもので、計算量はグラフのサイズに比例するだけである。大規模問題にも適用可能であり、商用サイトのWWWブラウジングログデータからの特徴的なパターン発掘と有機塩素化合物の発がん性作用に特徴的な部分構造の発見に適用し、良好な結果を得た。
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