研究概要 |
平成9年度の研究で確立されたやわらかいネットワークの基盤技術(基本アーキテクチャ,設計方法論,基本機能設計等)をベースとして,知識工学技術とエージェント指向コンピューティング技術に基づくやわらかいネットワークの知識型設計技術を確立した. 1. やわらかいネットワークに要求される機能分析と詳細設計 やわらかいネットワークに要求される機能として,やわらかいネットワークサービス構成・再構成機能,やわらかいQoS制御機能,やわらかい利用者インターフェースを定義し,各機能の分析および詳細設計を与えた.また,これらを実現するためのエージェント間のやわらかい協調プロトコルの設計を行った. 2. やわらかいネットワークの設計支援機能および動作環境の詳細設計と部分試作 知識型設計法に基づき,やわらかいネットワークの設計支援機能および動作環境の詳細設計を行った.設計支援機能として,ネットワーク設計者の設計知識を保持したクラスエージェントを定義し,部分的に試作を行った.また動作環境として,ネットワークや計算機の資源を監視する常駐型のエージェント群を定義し,部分的に試作を行った. これらのエージェント群をエージェントリポジトリおよびエージェントワークスペース上に配置し,動作実験を行うことで,1.にて述べたやわらかいネットワークに要求される機能が実現されていることを検証した. 3. やわらかいネットワークに基づく知識型分散アプリケーションの詳細設計と部分試作 知識型分散アプリケーションの例として,やわらかいビデオ会議システムを取り上げ,その詳細設計を行った.また2.にて試作した設計支援機能および動作環境を用い,ビデオ会議システムの部分的実装を行なった.
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