研究課題/領域番号 |
09480074
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡辺 豊英 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80093342)
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研究分担者 |
朝倉 宏一 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80273283)
佐川 雄二 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (90242833)
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キーワード | 長時間トランザクション / 3階層モデル / ワーク・フロー / タスク・グラフ / デレゲーション / エージェント / トランザクション依存性 / トランザクション補償性 |
研究概要 |
長時間トランザクションの概念はデータベース処理の応用拡大とともに、複雑で関連した要求を統一的に、かつ一貫して処理・管理することを目的として提案され、今日までそのモデル、方法が提案されている。本研究課題では、従来提案されたモデルの特徴、視点を踏まえ、長時間トランザクションを成す単一の処理要求であるトランザクション間の依存問題、トランザクション失敗時の補償問題を、エージェント指向アプローチを用いて解決するというアプローチを提案している。エージェントの自律性によって依存問題に対し、エージェント間のデレゲーション機構によって補償問題に対処できる枠組みを明らかにした。また、トランザクションの構成関係に従ってエージェントを差別化することにより(エージェントに対する役割の付与)、長時間トランザクションを統制的に扱うことを可能とし、ワーク・フロー、タスク・グラフという処理手順のシナリオを定義・利用することによって、一貫した実行制御を実現する。ワーク・フローは長時間トランザクションの処理内容を逐次的に表し、タスク・グラフはワーク・フローの下の個々のトランザクションの原始的な操作を並列的に表している。特に、逐次性、並列性という視点で、実行効率の向上、処理の明示化を目的に、ワーク・フローには逐次性、タスク・グラフには並列性を与えることにより、実行制御の効率化を図った。
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