• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 研究成果報告書概要

プレート境界型巨大地震災害に対する広域危機管理システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09480083
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 自然災害科学
研究機関京都大学

研究代表者

河田 惠昭  京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)

研究分担者 田中 聡  京都大学, 防災研究所, 助手 (90273523)
林 春男  京都大学, 防災研究所, 教授 (20164949)
研究期間 (年度) 1997 – 2000
キーワード南海地震 / 東海地震 / 津波 / 地下空間浸水 / 市街地氾濫 / 危機管理 / 災害情報 / 高潮
研究概要

プレート境界型巨大地震として南海地震を取り上げ,これによる地震・津波災害の被害軽減策を危機管理の立場から考究した.まず,南海地震津波が広域に西日本太平洋沿岸を襲い,臨海大都市で大きな被害を起こす恐れがあることから,最終年度に大阪市を取り上げ,そこでの氾濫シミュレーションを実施し,氾濫水の特徴を見いだした.すなわち,大阪市北区梅田地区を対象に,M8.4の南海地震を想定し,地震動によって堤防が沈下し,その部分から津波が市街地に流入したという条件の下でシミュレーションを行った.その結果,氾濫水の市街地氾濫は面的に広がるために浸水深の距離的減少が大きいために,津波の場合が破堤点と地下空間の距離が短く,地下空間への浸水量は洪水の氾濫の場合よりも大きくなることがわかった.そこで,津波や高潮氾濫の被害軽減を図る危機管理上の項目を,2000年東海豪雨災害を参照して整理した.その結果,高潮氾濫の場合には路上浸水が始まり,床下浸水,床上浸水,地下空間浸水というような時系列によって被害が段階的に進行し,それぞれに対して防災対策が存在することを明らかにした.一方,津波氾濫を想定した場合,まず地震が起こることが先行するから,二次災害対策として津波防災が存在することがわかった.したがって,地震とのセットで防災対策を立てる必要があり,しかも高潮に比べて時間的余裕があまりないので,選択的に対策を進めざるを得ないことを指摘した.さらに,津波,高潮災害の危機管理上,最大の問題は超過外力に対してどのような考え方を採用するかということである.そこで,受容リスクと受忍リスを新しく定義して対処する方法を提案した.これらを参照して,浸水ハザードマップを防災地理情報システム上で展開する場合に情報を集約するプログラムを開発し,その有用性を明らかにした.

  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 河田惠昭: "津波発生メカニズムと研究の現状"高圧ガス. 37・5. 425-432 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河田惠昭: "地域の「防災力」を高める"晨. 19・9. 16-18 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河田惠昭: "震災直後の対応および情報の問題点"土木学会誌. 85・1. 38-39 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河田惠昭 他: "巨大災害対策について"海岸. 40・1. 5-20 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河田惠昭: "巨大津波・高潮に備えて"環境技術. 29・8. 12-17 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河田惠昭,後藤隆一: "市街地氾濫時の地下空間浸水過程と被害軽減"海岸工学論文集. 第47巻. 1250-1254 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "State of arts of tsunami generation and its study"High Pressure Gas. Vol.37 No.5. 425-432 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "To make civic mind active for small vulnerability"Ashita. Vol.19, No.9. 16-18 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "Some problems of response and information just after earthquake occurrence"Proc.JSCE. Vo1.85, No.1. 38-39 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "Countermeasures for catastrophic disasters"Kaigan. Vol.40, No.1. 5-20 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y: "Preparation for gigantic tsunami and storm surge"Environment Technology. Vo1.29, No.8. 12-17 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "Underground inundation process of urban flooding and disaster reduction"Proc.Coastal Engineering, JSCE. Vo.47. 1250-1254 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2002-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi