研究課題/領域番号 |
09480093
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
福政 修 山口大学, 工学部, 教授 (20026321)
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研究分担者 |
崎山 智司 山口大学, 工学部, 助手 (60162327)
内藤 裕志 山口大学, 工学部, 助教授 (10126881)
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キーワード | NBI加熱 / 重水素負イオン源 / 体積生成 / 振動励起分子 / RF負イオン源 / ECR負イオン源 / 同位体効果 |
研究概要 |
NBI用負イオン源の長寿命化を目指した高周波負イオン源の開発を目標として、平成9年度に引き続きECR放電プラズマの生成と制御、磁気フィルターによる電子エネルギー分布制御の機構解明とH^- 生成の高効率化を検討した。 本年度の研究により以下の結果を得た。 (1) リング状のカスプ磁場およびライン状のカスプ磁場を永久磁石により構成し、電子サイクロトロン共鳴(ECR)領域を容器周辺で実現したECR負イオン源を試作した。このイオン源を用いてECR放電プラズマを生成し、プラズマパラメータ(電子密度ne、電子温度Te)のマイクロ波電力依存性、ガス圧依存性を測定し、均一性のよいプラズマ生成が可能であることを示した。 (2) 磁気フィルターによるTe制御(フィルター下流側のプラズマのTeを負イオン生成に最適な1eV以下に下げること)は、DCプラズマに比較してECRプラズマの場合がより困難である。即ち、(1)で述べた2種類のECR放電プラズマともDCプラズマに対するものと同一磁場強度の磁気フィルターを用いると、ECRプラズマのTeはDCプラズマのTeほど低下しない。 (3) H^-電流引出しを行ったが、ECRプラズマからのH^-電流はDCプラズマからのものに比較して1/4〜1/5程度であった。2種類のECRプラズマを比較するとneが高くなるリングカスプ放電の方がH^-電流は低下するという結果を得た。これらを含めて考えると、Teの最適化が不十分であることも影響しているが、より重要な事項としてH^-生成にとって重要な振動励起分子の生成とそのH^-形成領域への輸送が大きく影響していることが判明した。 (4) RF放電プラズマを生成し、プラズマパラメータの測定、H^-電流の引出しを行った。次年度よりRFプラズマとECRプラズマ中でのH^-生成の比較実験が開始できる。
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