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1998 年度 実績報告書

ピューロマイシンを末端に持つRNAの化学合成と分子進化法への利用

研究課題

研究課題/領域番号 09480139
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

杉山 弘  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50183843)

キーワードピューロマイシン / 蛋白合成 / mRNA / 分子進化法
研究概要

本研究では有機化学的手法により蛋白合成系において伸長するペプチド鎖末端をmRNAにクロスリンクすることにより、分子内に自身のペプチドの一次配列の情報を持ったペプチドを得ようとするものである。抗生物質ピューロマイシンはリボソームにとりこまれ、アミノ酸を担持したtRNAの結合を阻害し、さらに伸長ペプチドを共有結合でトラップして、C末端にピューロマイシンを持った未成熟のペプチドを産成させることが知られている。そこでピューロマイシンを末端にもつRNAを合成し、それによる伸長ベプチドのクロスリンクを試みた。
1) ピューロマイシンの合成法の確立・ピューロマイシンの全合成についてはすでに報告がなされているが、収率やステップ数などの点で改良が必要である。また発酵生産物としてピューロマイシンは市販されているが、高価であり、また、デメチル誘導体の合成などはできない。そこでまずピューロマイシンの化学的大量合成を確立した。
2) ピューロマイシンをもつ長鎖RNAの合成の確立・さらにRNA固相自動合成用の固相担体を合成し、これを用いてピューロマイシンを3′末端に持つRNAを合成した。次に化学合成や酵素的に合成した長鎖RNA分子と結合させ、ピューロマイシンを3′末端に共有結合でもつmRNAを合成した。
3) 効率よいクロスリンクリンカーの選択・市販の蛋白合成システム(in vitro translation system)を用い、上記の方法で合成したmRNAを用いて、伸長してくるペプチドのクロスリンクを試み、得られたピューロマイシンを共有結合させたmRNA-purを鋳型として用い蛋白合成を行い、現在リポソーム内で効率良くクロスリンクさせる至適構造を検索している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sugiyama,H: "Stabilization of Hoogsteen Base Pairing By Introduction of NH2 Group at the C8 Position of Adenine." Tetrahedron Letters. 39. 5221-5224 (1998)

  • [文献書誌] Sugiyama,H: "Facile Synthesis of Puromycin-Tethered Oligonucleotides at the 3'End.I" Tetrahedron Letters. 39. 5975-5978 (1998)

  • [文献書誌] Sugiyama,H: "Product Analysis of GG-Specific Photooxidation of DNA via Electron Transfer:2-Aminoimidazolone as a Major Guanine Oxidation Product." J.Am.Chem.Soc.120. 7373-7374 (1998)

  • [文献書誌] Sugiyama,H: "Conformation Dependent Photochemistry of 5-Halouracil-Containing DNA:Stereospecific 2'α-Hydroxylation of Deoxyribose in Z-form DNA" J.Am.Chem.Soc.121. 1391-1392 (1999)

  • [文献書誌] Sugiyama,H: "Highly Efficient DNA Interstrand Crosslinking Induced by an Antitumor Antibiotic,Carzinophilin" Tetrahedron Letters. 40. 315-318 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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