• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

GPIアンカー生合成の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09480151
研究機関大阪大学

研究代表者

木下 タロウ  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10153165)

研究分担者 大石 一人  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60273702)
キーワードGPIアンカー / 翻訳後修飾 / 小胞体 / 生合成経路 / 糖転移酵素
研究概要

GPIアンカー生合成経路の酵素群の本体と性質を明らかにすることを目的としている。GPIアンカー生合成の第1ステップに働く酵素に関し、ヒトのGPIlcDNAをクローニングしPIG-A,PIG-H,PIG-C,GPIlの4つのタンパク質の複合体が酵素の本質であることを証明した。さらに、in vitroの酵素反応系を確立し、特定のPIがGPIの生合成に用いられるらしいことを示した。また、第2ステップに働くPIG-Lタンパク質は、この酵素複合体に含まれていないことを示し、2つの酵素が分離できることを証明した。
GPIアンカーをタンパク質に付加するトランスアミダーゼの本体に関し、出芽酵母でこのステップに働く遺伝子としてクローニングされていたGPI8とGAA1のヒトホモログをクローニングした。この2つのタンパク質が複合体を作っていることを示した。GPI8はシステインプロテアーゼと相補性があることから、GPIシグナルペプチドの切断に働くサブユニットと推定されるがGAA1の機能はアミノ酸配列から推定することはできない。出芽酵母とヒトGAA1のキメラタンパク質を作り、2つの生物間でのシグナル配列の異なりを利用することにより、GAA1がGPIシグナル配列を認識するサブユニットであることを実験的に証明した。すなわち、C末側半分が酵母由来であるGAA1をGAA1欠損のマウス細胞に発現させると、その細胞のGPIシグナル配列認識パターンは酵母型になった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nakamura,N.: "Expression cloning of PIG-L,a candidate N acetylglucosaminyl-phosphatidylinositol deacetylase." J.Biol.Chem.272. 15834-15840 (1997)

  • [文献書誌] Hong,Y.: "Structure and chromosomal localizations of the glycosylphosphatidylinositol synthesis gene PIGC and its pseudogene PIGCPI." Genomics. 44. 347-349 (1997)

  • [文献書誌] Watanabe,R.: "The first step of glycosylphosphatidylinositol biosynthesis is mediated by a complex of PIG-A,PIG-H,PIG-c and GPIl" EMBO J.17. 877-885 (1998)

  • [文献書誌] Tomita,S.: "A homologue of Saccharomyces cerevisiae Dpmlp is not sufficient for synthesis of dolichol-phosphate-mannose in mammalian cells." J.Biol.Chem.in press (1998)

  • [文献書誌] Kinoshita,T.: "GPI-anchor synthesis in mammalian cells : genes,their products and a deficiency" J.Biochem.122. 251-257 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi