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1999 年度 実績報告書

スフィンゴ脂質による細胞膜の極性形成と生物機能発現機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09480156
研究機関理化学研究所

研究代表者

平林 義雄  理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, チームリーダー(研究職) (90106435)

研究分担者 入江 史敏  理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, 研究員 (90291054)
市川 進一  理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, 研究員 (10223083)
古屋 茂樹  理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, 研究員 (00222274)
キーワードスフィンゴ脂質 / ガングリオシド / セラミド / アポトーシス
研究概要

1、グルコシルセラミド合成酵素遺伝子(GlcT-1):
GlcT-1の転写調節領域を含めた含めたマウスのグGlcT-遺伝子構造を明らかにした。ゲノム情報より、エクソン6-8を欠損したノックアウトマウスを作成することに成功した。得られたマウスは、胎児期7.5日で死ぬことが明らかとなった。特に、神経細胞に分化する細胞がアポトーシスにより死ぬことが示された。更に、ショウジョウバエからGlcT-1ホモログ遺伝子を単離した。得られた遺伝子dGlcT-1は、マウスと同様にセラミド糖化反応の触媒活性を有していた。従って、GlcT-1は、進化の過程で構造的にも機能的にも極めて良く保存された重要な遺伝子であることが示された。
2、アセチルCoAトランスポーター、AT-1遺伝子:
酵母細胞からAT-1ホモログを単離し相同組み替えによはり得られたAT-1ノックアウト細胞を確立した。表現系は、成長速度の低下が観察された。アセチルCoAトランスポーター活性を測定したところ、ノックアウト酵母細胞では、有意に活性値の減少が観察された。
3、神経細胞のスフィンゴ脂質機能:
神経細胞のスフィンゴ脂質の一つセラミドは、精髄運動ニューロン、海馬ニューロンやプルキンエ細胞の樹状突起形成、軸索伸長に関与している機能分子であることを見いだした。研究過程で、海馬のニューロンや小脳プルキンエ細胞の生存は、グリア細胞が分泌するL-セリンに依存していることを見いだした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Komori H,Ichikawa S,Hirabayashi Y,and Ito M.: "Regulation of intracellular ceramide content in B16 melanoma cells : Biological implications of ceramide glycosylation"J.Biol.Chem.. 274. 8981-8987 (1999)

  • [文献書誌] Memon R.A.,Holleran W.M.,Uchida Y.,Moser A.H.,Ichikawa S.,Hirabayashi 他: "Regulation of glycosphingolipid metabolism in liver during the acute phase response"J.Biol.Chem.. 274. 19707-19713 (1999)

  • [文献書誌] S.Roop,Kanamori A.and Hirabayashi Y.: "Regulation of glycosphingolipid metabolism in liver during the acute phase response"Gene. 238. 455-462 (1999)

  • [文献書誌] 香山-古金谷綾子、平林義雄: "アポトーシスにおける脂質メディエーターの役割"フラグランスジャーナル. 10. 34-41 (1999)

  • [文献書誌] 三苫純也、古屋茂樹、平林義雄: "L-セリンを介する神経細胞とグリア細胞の新しい代謝的相互作用-非必須アミノ酸L-セリンによる中枢神経細胞の生存維持機構"生化学. 71. 536-541 (1999)

  • [文献書誌] 平林義雄、古屋茂樹: "グリア由来L-セリンによる神経細胞の生存維持機構"化学と工業. 52. 738-740 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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