研究課題/領域番号 |
09480172
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田之倉 優 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60136786)
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研究分担者 |
佐々木 宏 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助手 (80272467)
西山 真 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (00208240)
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キーワード | ミオシン / 平滑筋 / モータータンパク質 / NMR / 核磁気共鳴 |
研究概要 |
ミオシンはアクチンとともに筋肉の収縮装置を構成し、そのATPase活性は筋肉においてATPの化学的エネルギーを力学的エネルギーへ変換する過程において主要な役割を果たしている。ミ本研究では、分子間相互作用及び分子のミクロ環境の良いプローブである核磁気共鳴(NMR)、精密3次元構造解析が可能であるX線結晶構造解析、ならびにその他の分光法、生化学的手法、蛋白工学的手法を用いて、骨格筋および平滑筋ミオシン、キネシン、およびncdの3次元構造ならびにATPase反応中間体の高次構造について明らかにし、それによってミオシンにおける化学エネルギーから力学エネルギーへの変換の機序を原子レベルで詳細に明らかにすることを目的とする。ミオシン頭部S1とADPとの複合体の^<31>P NMRスペクトル、ならびにそれらの温度およびpH依存性から、平滑筋ミオシンS1についても、S1・ADP複合体の^<31>P NMRスペクトルが観測できることが明らかとなった。測定の結果、平滑筋ミオシン頭部とADPとの相互作用は、骨格筋ミオシン頭部とADPに比べて相互作用が強く、ADPの^<31>P NMRシグナルのブロードニングが激しいと考えられた。また、ncdおよびキネシンのモータードメインとADPとの複合体の^<31>P NMRスペクトル、ならびにそれらの温度およびpH依存性を観測した結果、骨格筋および平滑筋S1と同じように低温で2種類のコンフォメーションが存在することが明らかとなった。さらに詳細な研究を行うため、昆虫細胞を使って平滑筋ミオシン頭部を発現するための発現系を構築し、タンパク質試料を得ることに成功した。
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