研究課題/領域番号 |
09480172
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田之倉 優 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60136786)
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研究分担者 |
佐々木 宏 大分医科大学, 医学部, 助手 (80272467)
西山 真 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (00208240)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ミオシン / 平滑筋 / モーター蛋白質 / NMR / 核磁気共鳴 |
研究概要 |
ミオシンはアクチンとともに筋肉の収縮装置を構成し、そのATPase活性は筋肉においてAPの化学的エネルギーを力学的エネルギーへ変換する過程において主要な役割を果たしている。本研究では、分子問相互作用及び分子のミクロ環境の良いプローブである核磁気共鳴(NMR)、ならびに精密3次元構造解析が可能であるX線結晶構造解析を用いて、平滑筋ミオシンおよびキネシン、ncdについて、それらの3次元構造とATPase反応中間体の高次構造について明らかにし、ミオシンにおける化学エネルギーから力学エネルギーへの変換の機序を原子レベルで詳細に明らかにすることを目的として研究を行った。 ミオシン頭部S1とADPとの複合体の^<31>PNMRスペクトル、ならびにそれらの温度およびpH依存性から、平滑筋ミオシンS1についても骨格筋ミオシンS1と同様に、S1・ADP複合体の^<31>PNMRスペクトルが観測できることが明らかとなった。測定の結果、平滑筋ミオシン頭部とADPとの相互作用は、骨格筋ミオシン頭部とADPに比べて相互作用が強く、ADPの^<31>PNMRシグナルのブロードニングが激しいと考えられた。また、ncdおよびキネシンのモータードメインとADPとの複合体の^<31>PNMRスペクトル、ならびにそれらの温度およびpH依存性を観測した結果、骨格筋および平滑筋S1と同じように低温で2種類のコンフォメーションが存在することが明らかとなった。また、ncdについては、ncd・ADP複合体はS1・ADP複合体とは異なり、ADPのα位のリンに由来するシグナルが遊離のものと区別して観測されることが示された。 さらに、昆虫細胞を使って平滑筋ミオシン頭部モータードメインの発現系を構築し、野生型とATPase反応中間体を捕捉すると考えられる変異体の調製に成功した。また、ncdのATPase活性に影響を及ぼすネック領域の効果についても明らかにした。
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