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1998 年度 実績報告書

細胞死実行遺伝子ICEを発現するショウジョウバエを用いた細胞死の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09480186
研究機関大阪大学

研究代表者

辻本 賀英  大阪大学, 医学部, 教授 (70132735)

キーワードアポトーシス / ショウジョウバエ / カスペース / ICE / プログラム細胞死
研究概要

アポ卜ーシスほ厳密な遺伝的調節下にあることが知られているが、死のシグナルはICEファミリープロテナーゼ(カスペース)カスケードを通して伝達される。しかし、特にカスペースの制御機構や「如何なる分子をターゲットとしてアポトーシスの情報を更に下流に伝達させていくか」などは全く不明である。この研究の目的は、これらの点を、ショウジョウバエを用いた遺伝学的手法を駆使し解析することである。具体的には、プロICEの過剰発現により誘導される致死性を回復するバイパスミュータント(サプレッサー変異)を単離することにより、目的の新規因子を同定単離し、解析を行う。
GAL4を種々の組織で特異的に発現する系統と掛け合わせることによりGAL4発現領域に過剰なアポトーシスが誘導され、種々の発生ステージで致死となる複数のトラシスジェニックショウジョウバエをを用い、エチルメタンスルフオン酸(EMS)によるmutagenizeにより、特にGAL4-ICE発現による致死性を回避するサプレッサー変異を有する系統を多数樹立した。これらミュータントの遺伝的な解析により、染色体I,II,IIIにそれぞれサプレッサー変異を有する複数の系統が得られていることが判明した。またこれらの系統は。ICEの発現領域には無関係に(つまり細胞死を起こす細胞リニエジとは無関係に)致死性を回避させることができることから、細胞死に関連した因子が変異を起こしている可性力が高い。またあるものは変異をホモに持つことで致死性を示し、変異遺伝子が胚発生に重要な機能を有することも示唆された。今後、より詳細なマッピングを行い、変異遺伝子の単離・解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Shimizu,S.et al.: "Bcl-2 prevents apoptotic mitochondrial dystunction by regulating proton flux." Proc.Natl.Acad.Sci.USA.95. 1455-1459 (1998)

  • [文献書誌] Yoshimura,S.et al.: "Ceramide formation leads to caspase-3 activation during hypoxic PC12 cell death." J.Biol.Chem.273. 6921-6927 (1998)

  • [文献書誌] Kamada,S.et al.: "A cloning method for caspase substrates that uses the yeast two-hybrid system : Cloning of the anti-apoptotic gene gelsolin." Proc.Natl.Acad:Sci.USA.95. 8532-8537 (1998)

  • [文献書誌] Narita,M.et al.: "Bax interacts with the permeability transition pore to induce permeability transition and cytochromec release in isolated mitochondria." Proc.Natl.Acad.Sci.USA.95. 14681-14686 (1998)

  • [文献書誌] Imazu,T.et al.: "Bcl-2/E1B 19 kDa-interacting protein 3- like protein(Bnip3L)interacts with Bcl-2/Bcl-xL and induces apoptosis by altering mitochondrial membrane permeability." Oncogene. (in press). (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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