研究課題/領域番号 |
09480195
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
磯貝 彰 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (20011992)
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研究分担者 |
蔡 晃植 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00263442)
高山 誠司 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (70273836)
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キーワード | 自家不和合性 / S遺伝子 / レセプターキナーゼ / 植物病原細菌 / フラジェリン / Pseudomonas avenae / 自他認識 |
研究概要 |
1.アブラナ科植物の自家不和合性の認識反応における花粉側因子の探索。 柱頭より、SLG,SLR1蛋白質を精製し、それを表面プラズモン共鳴センサー(BIACORE)のチップに結合させ、花粉の抽出物を流したところ、SLR1に強く結合する物質が存在することが判明した。そこで、SLR1を用いたアフィニティーカラムを作成し、大量の花粉抽出物をこれに供し、精製を行い、BIACOREで結合活性を追跡した。活性分画は更に逆相のHPLCにより精製した。その結果、分子量約7000の蛋白質を単一物質として精製した。現在この蛋白質のアミノ酸配列を決定しつつある。また、同様の実験を、SLGをセンサーチップにつけて行っている。酵母を用いたSRKの発現系については、現在、発現のためのコンストラクトを作成中である。また、S-レセプターキナーゼの燐酸化部位については、発現蛋白質を用いた実験から、これをほぼ特定できたので、この部分を認識しうる抗体を作成中である。 2.植物病原菌のフラジェリンと相互作用する植物側因子の探索。 Pseudomonas avenaeのイネ菌と非イネ菌について、フラジェリンを精製し、そのアミノ酸配列を基にして、PCR法により、フラジェリンをコードする遺伝子の塩基配列を決定した。その結果、フラジェリン分子は全体としては相同性が極めて高いが、その中央部分に、両者に違いのある部分が散在していることが分かった。また、予想されるアミノ酸配列と実際の分子量の間には、約1500ダルトンの違いがあり、フラジェリン分子が何らかの修飾を受けていることが予想された。
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