研究課題/領域番号 |
09480199
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
宮園 浩平 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 部長 (90209908)
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研究分担者 |
石堂 康弘 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (10300740)
花井 順一 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70261964)
今村 健志 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70264421)
加藤 光保 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (20194855)
川畑 正博 財団法人癌研究会, 癌研究所・生化学部, 主任研究員 (60224838)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | TGF-β / 骨形成因子 / 癌抑制遺伝子 / シグナル伝達 / 増殖抑制 / Smad / セリン・スレオニンキナーゼ / 遺伝子ターゲッテイング / gene targeting |
研究概要 |
1. Tkv結合蛋白質クローニングとその哺乳類細胞での機能解析:ショウジョウバエのセリン-スレオニンキナーゼ型レセプターであるThick veins(Tkv)に結合する蛋白質をtwo-hybrid法で検索し、DIAP1(Drosophila apoptosis inhibitor-1)をクローニングした。 2. Smadのシグナル伝達機構における役割:我々はSmadファミリーの分子をその構造と働きから、特異型、共有型、抑制型の3種類に分類できることを明らかにした。また新しいSmad分子であるSmad6をクローニングした。Smad6は他のSmadの作用を抑制する抑制型Smadであることが明らかとなった。 3. 骨形成因子のシグナル伝達におけるSmadの役割と遺伝子導入による解析:アデノウイルスベクターに組み込んだSmad1やSmad5を骨芽細胞前駆細胞に導入してその作用を調べた。Smad1やSmad5は単独で細胞に感染させても骨芽細胞への分化誘導活性は低いが、低濃度のBMPや活性化型レセプターを加えると、作用の劇的な増強が見られた。 4. TGF-βシグナルに関与するSmad3の変異体の機能解析と腫瘍形成能:Smad3の407番目のアスパラギン酸のグルタミン酸への変異を作り、その作用を検討した。変異型Smad3はTGF-βのシグナルを伝達しないだけでなく、優勢抑制型変異体として作用した。変異型Smad3を大量に発現している細胞ではTGF-βの増殖抑制作用に対し抵抗性になっていた。さらにこれらの細胞をコラーゲンゲルの上で3次元培養するとコラーゲンゲルの中に細胞が浸潤していく像が見られた。 5. シグナル伝達分子の遺伝子ターゲッテイング:BMPレセプターII型遺伝子およびSmad2のターゲッテイングを行った。いずれも発生初期の段階で致死的であった。
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