研究課題/領域番号 |
09480202
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
藤沢 淳子 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部門, 研究員 (60209038)
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研究分担者 |
栗崎 知浩 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部門, 研究員 (90311422)
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キーワード | メタロプロテアーゼ / ディスインテグリン / ADAM / 骨形成 / 筋形成 / メルトリン / 細胞分化 / 細胞外マトリックス |
研究概要 |
骨形成は、骨芽細胞・軟骨細胞・破骨細胞などとそれらの前駆細胞の細胞間相互作用や細胞基質間相互作用、それらのもたらす細胞分化や細胞遊走によって、複雑に制御されている。私達はこれらの過程に関わりうる遺伝子群のひとつ、ADAM(aMeta11oprotease and Disintegrin)ファミリーに属するメルトリンα、β、γの役割を探っている。今年度の最大の成果は、メルトリンα遺伝子の個体における機能を探るためにそのノックアウトマウスを作製したことである。 メルトリンαノックアウトマウスのホモ個体は一部胎生致死になることがわかった。 またより正確なデータを得るためにノックアウトマウスの複数系統へのバッククロスを行っている。 その中で、一部のhomozygoteの胎盤の血管形成不全を見いだしている。メルトリンαは、発生過程でosteogcnic regionで高い発現を示すことから、現在、骨形成に関しても異常がないかどうか調べると同時に、生まれてきたホモ個体に関しては、骨折の治癒過程に異常がないか、などの問題に対して検討を行っている。 また、メルトリンのメタロプ口テアーゼの基質を検索している。メルトリンαのディスインテグリンドメインを含む可溶性蛋白質を精製し、それがファイブロネクチンリセプターを高発現する細胞と高い結合能を示すことを明らかにした。その結合能およびその細胞生物学的意義に関し、さらに解析を進めている。
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