研究課題/領域番号 |
09480213
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小阪 俊夫 九州大学, 医学部, 教授 (00126054)
|
研究分担者 |
福田 孝一 九州大学, 医学部, 助手 (50253414)
小阪 克子 九州大学, 医学部, 講師 (60202058)
秋鹿 裕輔 九州大学, 医学部, 講師 (50021415)
|
キーワード | 中枢神経系 / 海馬 / ニューロン / 定量解析 / 免疫細胞組織化学 / GABA / カルシウム結合蛋白 / disector |
研究概要 |
本年度は主に、1)昨年度のラット梅馬に続きマウス海馬各部位のニューロン構成特に、GABAニューロン全体のstereologyによる定量解析及び2)カルシウム結合蛋白S100蛋白ファミリーであるS100A6(calcyclin)のラット中枢神経系における分布の解析を進めた。 1)GABA込合成酵素GAD67に対する特異的抗体を用いて、蛍光抗体法で染色した50mm厚のスライスを共焦点レーザー走査顕微鏡で観察検討し、細胞体レベルで免疫染色浸透性の程度を確認し、解析の条件を確立した。そのような切片標本を用いてGAD67陽性ニューロンいわゆるGABAニューロンをdisector法で解析し、各部位の差異、層による細胞構成の差異を明らかにした。 2)カルシウム結合蛋白S100蛋白ファミリーであるS100A6(calcyclin)の分布を免疫組織化学的に検討した。これまで、ニューロンに特異的だと報告されていたが、今回の検討で、S100A6はニューロンだけでなくグリア細胞、上衣細胞にも含有されることを明らかにした。しかし、注目すべきことに、S100A6は、極めて限られた一部のニューロン(嗅受容細胞、辺縁系の一部のニューロン三叉神経節、後根神経節ニューロン等)、一部のグリア細胞、一部の上衣細胞にしか存在しなかった。このような所見は今後の機能的解析の基礎となると考えられる。
|