• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

神経細胞死に応答して活性化する新規ミクログリア由来遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 09480217
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

小池 達郎  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80128131)

研究分担者 田中 秀逸  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90202431)
渡辺 雅彦  北海道大学, 医学部, 助教授 (70210945)
キーワードミクログリア / 活性化 / アポトーシス / 哺食 / 小脳顆粒細胞 / アクソトミ-(神経繊維切断) / ノーザンブロット / 免疫組織化学
研究概要

プログラム細胞死いおける死細胞の認識、補食、分解に関しては殆ど何もわかっていない。我々は神経細胞死において活性化するミクログリア遺伝子を見出した。この遺伝子産物であるMRF-1を手がかりにミクログリアで活性化される遺伝子の同定と役割を神経細胞-ミクログリア共培養系、サンドウィッチ培養系及びin vivo(ラット)を用いて解析した。MRF1は分子量17KDの親水性のタンパク質でEFハンドモチーフを持ち、多くのキナーゼによるリン酸化修飾部位を持っている。MRF-1の免疫組織化学及びノーザンブロットによって、顔面神経繊維切断及び視神経切断の切断による顕著なimmunoreactivityの増大及び遺伝子発現の増強を確認した。対照としてはミクログリアの同定にはOX-42抗体を用いた。神経細胞-ミクログリア共培養及びサンドウィッチ培養系などin vitro培養技術による解析によって遺伝子の活性化に接触が必要か、液性の因子で良いのかを解析した。プラスチックに培養したミクログリアとガラス上に培養した小脳穎粒細胞をサンドウィッチにして接触相互作用を可能にする。一定時間後、ガラスに植えた顆粒細胞を除き、ミクログリアを免疫染色した。この結果、細胞の接触が必要であり、conditioned mediumのみではimmunoreactivityの増大は見出させなかった。不安定な液性の因子である可能性は残るが、種々の阻害剤によって調べた限りではNOの関与は考えにくかった。このようにMRF-1は死につつある神経細胞からの情報によって顕著に活性化するミクログリア遺伝子として新しいミクログリアのマーカーになると考えられた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Tanaka,S: "Veratridine delays aportotic neuronal cell death induced by NGF deprivation through a Na^+ dependent mechanism in SCG neurons" Interrational J.of Develop.Neurosci. 15. 15-27 (1997)

  • [文献書誌] Suzuki,K: "Brai-derived neurotrophic factor suppresses programmed death of cerebellar aranule cells throngh a post-translatimal mechanism" Mol.Chem.Neurepathol.30. 101-124 (1997)

  • [文献書誌] Aoki,T: "Iuduction of Big/GRP 78 mRNA upon pragrammed cell death of diffeventiated rc12 cells as well as in sympathetic neurosns." J.Biochem.121. 122-127 (1997)

  • [文献書誌] Tanaka,S: "Up-resulation of a new microslial geue,mrf-1,in respouse to programmcd neuranal cell death and degeneration." J.Neurosci.(in press). (1998)

  • [文献書誌] 田中 秀逸: "神経細胞死に応答したミクログリアの活性化" 生化学. 69・10. 1199-1203 (1997)

  • [文献書誌] 小池 達郎: "脳老化とミクログリア" 分子医学. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 小池 達郎: "医学とアポトーシス" 羊士社,田沼精一編集, 109 (1997)

  • [文献書誌] 小池 達郎: "神経細胞の生と死" 東京化学同人,畠中寛編集, 205 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi