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1997 年度 実績報告書

培養細胞を用いての細胞内Ca^<2+>シグナリングに関する分子細胞生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09480223
研究機関熊本大学

研究代表者

宮本 英七  熊本大学, 医学部, 教授 (50109659)

研究分担者 笠原 二郎  熊本大学, 医学部, 助手 (10295131)
山本 秀幸  熊本大学, 医学部, 講師 (60191433)
福永 浩司  熊本大学, 医学部, 助教授 (90136721)
キーワード初代培養神経細胞 / 受容体刺激 / 細胞内応答 / CaMキナーゼII / MAPキナーゼ / 細胞内Ca^<2+> / cDNA / 脳由来神経成長因子
研究概要

神経インパルス,神経伝達物質,活性ペプチド,ホルモン,オ-タコイド,細胞増殖因子などは,種々の細胞において,シナプス膜,形質膜に存在する受容体を刺激し,細胞内に細胞外からのシグナルを伝達している。細胞内低濃度のカルシウムイオン(Ca^<2+>)は細胞刺激に反応して上昇し,セカンドメッセンジャーとしての地歩を確立して,細胞機能に多様な作用を有することが知られている。本研究では,a)初代培養細胞:ラット海馬ニューロン,小脳顆粒細胞など,b)継代培養細胞:ラット大脳から調製したアストロサイト,c)確立した細胞系:インスリノーマ細胞,PC12細胞,NG108-15細胞,線維芽3Y1細胞,d)ラット脳切片を用い,細胞刺激によるCa^<2+>シグナリングを調べた。
Ca^<2+>/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMキナーゼ)はI〜IV,キナーゼキナーゼが知られ,細胞内Ca^<2+>濃度上昇によって活性化され,そのうち,I,IV,KKはCaMキナーゼカスケードを形成している。
1)適当なプライマーを作製し,PCRを用いて,CaMキナーゼIIα,β,γ,δサブユニットアイソフォーム,CaMキナーゼキナーゼのcDNAを作製した。また,いずれのサブユニットアイソフォームも哺乳動物細胞発現ベクターに組み込むことができた。小脳のCaMキナーゼIIアイソフォームを調べ,核移行シグナルを持つδアイソフォームを同定した。
2)ラット海馬ニューロン初代培養に対する脳由来細胞増殖因子(BDNF)の効果を調べた。BDNFは細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させ,CaMキナーゼIIを活性化した。一方,BDNFはMAPキナーゼ活性化反応を増強させた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Motohiro Morioka: "Calcineurin in the adult rat hippocampus : different distribution in CA1 and CA3 subfields" Neuroscience. 78. 673-684 (1997)

  • [文献書誌] Masanobu Sugimura: "DY-9760e, a novel calmodulin antagonist with cytoprotective action" Eur. J. Pharmacology. 336. 99-106 (1997)

  • [文献書誌] 御子柴克彦: "細胞内カルシウムホメオスタシスと細胞機能" 細胞工学. 16. 10-15 (1997)

  • [文献書誌] 福永浩司: "CaMキナーゼIIと神経機能" 細胞工学. 16. 55-63 (1997)

  • [文献書誌] 山本秀幸: "脳のSer/Thrホスファターゼの役割" 細胞工学. 16. 210-215 (1997)

  • [文献書誌] 宮本英七: "細胞内情報伝達系と可塑性" CLINICAL NEUROSCIENCE. 15. 1119-1121 (1997)

  • [文献書誌] Eishichi Miyamoto: "Role of Ca^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase II in neuronal regulation, In : Kinases and Phosphatases in Lymphocyte and Neuronal Signaling" Springer-Verlag, Tokyo(Ed. H. Yakura), 10 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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